ディミトリ(「ファイアーエムブレム」シリーズより)【任天堂図鑑】

誰よりも優しいがゆえに、憂いと危うさを秘めた王子。『ファイアーエムブレム 風花雪月』で青獅子の学級(ルーヴェンクラッセ)の級長として登場した、ディミトリについて紹介します。
目次
[ハード略称] Nintendo Switch=Switch、スマートフォン向けアプリ=アプリ
プロフィール/基本情報
本名(フルネーム)はディミトリ=アレクサンドル=ブレーダッド。
フォドラの大地に存在する3つの国のひとつ、王と騎士たちが治める「ファーガス神聖王国」の王子であり、王位継承者です。相手の身分に関係なく誰に対しても紳士的に接する、騎士道を体現するような温和で誠実な青年です。
同じ学級に所属するシルヴァン・フェリクス・イングリットとは幼い頃から交流が深かった幼馴染同士でもあります。
彼らを含めた個性豊かな学友たちを級長としてしっかりまとめあげていますが、時おり、明るさの中に微かな陰りのようなものを感じさせることも…。


陰りの原因は、ファーガス神聖王国全土を揺るがした大事件「ダスカーの悲劇」にあります。ディミトリの父である当時の国王とその妻である義母、そして傍に仕えていた騎士たちが何者かの襲撃にあい、ほぼ全員が命を落としたのです。ディミトリはその凄惨な事件のなかで、重傷を負いながらもたった一人生き残りました。大切な人たちが死にゆくなかでなにもできなかった無力な自分を悔やみ、今も心に大きな傷と闇を抱えています。
詳細プロフィール
初期兵種 | 貴族 |
個人スキル | 王の血統:入手経験値が1.2倍になる |
紋章 | ブレーダッドの小紋章:戦技使用時、10%の確率で威力と武器消費2倍 |
誕生日 | 12月(星辰の節)20日 |
年齢 | 17歳 |
身長 | 180cm |
趣味 | 武術の稽古、鍛錬、武具の手入れ |
好きなもの | 戦い、質の良い武具、体を鍛えること、遠乗り、力仕事 |
嫌いなもの | 細かい作業、壊れやすいもの、暑さ、損得勘定 |
肩書き | ファーガス神聖王国の王子、王位継承者 |
好きな贈り物 | 訓練用の重し、乗馬用の靴、刃物用の砥石、飾り剣 |
好きな茶葉 | カミツレの花茶 |
好きな料理 | サガルトのクリーム添え、ブルゼン、タマネギのグラタンスープ、ガルグ=マク風干し肉炒め、煮込みヴェローナを添えて、ゴーティエチーズグラタン |
嫌いな料理 | 桃のシャーベット |
経歴 | 1162年:ファーガス国王ランベールの長男として誕生。 1176年:“ダスカーの悲劇”の中、ただ一人生き残る。 1178年:将として王国西部の反乱鎮圧に赴き、功を立てる。 1180年:ガルグ=マク士官学校に入学。 |
第二部プロフィール(クリックで表示/ネタバレ注意!)
年齢 | 23歳 |
身長 | 188cm |
肩書き | 王国ルート(蒼月の章):ファーガス神聖王国の王位継承者 |
経歴 | 《王国ルート》 1181年:フェルディアの政変を落ち延び、流浪の身に。 1182年:旧王国領各地に進駐する帝国軍将兵を殺害し始める。 1185年:帝国軍の部隊を追い、ガルグ=マクへと流れ着く。 |
初登場作
ファイアーエムブレム 風花雪月 (2019年/Switch)
士官学校に入学した直後、ディミトリを含む級長三人が盗賊に襲われ、その窮地を流れの傭兵である主人公が救うところから本作の物語が始まります。その事件をきっかけに主人公はガルグ=マク大修道院併設の士官学校の教師となり、担当する学級を選ぶことに。そこで青獅子の学級を選択した場合、ディミトリは生徒でありつつも級長として主人公の教師業をサポートしてくれます。

戦闘面においては剣術と槍術の技能が成長しやすく、武具を用いた物理アタッカーとして優れた能力を持っています。またHPと力に優れており、とくに力の成長率は60%と全ユニットの中でもトップクラス。本人曰く、これはブレーダットの紋章によるところも大きく、王家は代々人間離れした怪力の持ち主なのだとか。
事実ディミトリも「9つの頃、剣を力任せに振ってへし折った」「荷馬車を一人で持ち上げた」という驚きのエピソードが語られたり、作中でも力加減を間違えて裁縫用のハサミを折り曲げてしまうシーンも。
いっぽう魔法は苦手なようで、魔力と魔防は初期値・成長率ともにかなり控えめ。得意と不得意がはっきりと分かれていて、活躍どころを見出しやすいユニットともいえます。

三つの国の未来を背負う子息たちが一同に会したこの年の士官学校。ディミトリは主人公の導きのもと、気の置けない仲間たちと絆を深め、着実に力を身につけていきます。しかし、一見平和な学校生活の裏では謎の企みをもって暗躍する炎帝や死神騎士、不気味な術を使う”闇に蠢く者”たちといった不穏な者たちの影がチラついており、セイロス聖教会を取り巻く情勢は不穏な空気に包まれていました。時には闇に蠢く者たちの謎の“実験”により、なんの罪もない人々の命が奪われる残虐非道な事件も勃発。さらには主人公の父であり唯一の肉親だったジェラルトが、闇に蠢く者のひとり・クロニエに奇襲され命を落としてしまいます。
弱者が虐げられることのない、平等で平和な世界を望むディミトリは、彼らによる非道な行いに強い怒りと憎しみを滲ませます。そして、とある人物の行動と告白により、ディミトリのみならず三国の平穏は脆くも崩れ去ることになるのです。


士官学校生活の後半で…(クリックで表示/ネタバレ注意!)
ジェラルトを失い修道院が悲しみに包まれるなか、主人公とディミトリは炎帝と闇に蠢く者たちの密会に遭遇。彼らがジェラルト殺害だけでなく、「ダスカーの悲劇」にも関与していたことが判明します。主人公にとってもディミトリにとっても討つべき仇となった、闇に蠢く者たちと炎帝。主人公率いる青獅子の学級の生徒たちは彼らの罠を掻い潜り、クロニエとソロンを討ち取ることに成功します。
その後、大司教レアに導かれやってきた聖墓を、炎帝と帝国軍が急襲します。聖墓を荒らそうとする帝国軍と対峙する主人公とディミトリ。炎帝に攻撃をしかけると仮面が外れ、その素顔があらわになりました。仮面の下の正体は、黒鷲の学級の級長であるエーデルガルト。学友としてともに士官学校で過ごし、ディミトリに残された唯一の親族である義姉エーデルガルトこそが、闇に蠢く者たちと共謀していた炎帝その人だったのです。


エーデルガルトは従者ヒューベルトとともに聖墓から逃亡し、アドラステア帝国へ。そして新たなる皇帝として「セイロス聖教会は教義を利用してフォドラを支配する偽善者である」と主張し、教団とそれに与する貴族たちに対して宣戦布告を行いました。
ダスカーの悲劇の元凶がエーデルガルトにあると確信したディミトリは、彼女に対して極めて激しい憎悪の念と強い殺意を向けます。これまで強い精神力と周囲の支えで保っていたディミトリの心が、少しずつ崩壊しはじめていました。

ディミトリを案じる主人公と青獅子の学級の面々。しかしエーデルガルト率いる軍勢が大修道院に攻め入り、一同は戦いに意識を向けざるを得なくなります。エーデルガルトや帝国軍を相手に善戦する一同でしたが、全兵力を投入した帝国軍の圧倒的な数の力に耐えきれず、大修道院は陥落。主人公もこの戦いのさなかに崖から転落し、行方不明となってしまいます。
5年後は…(クリックで表示/ネタバレ注意!)


《王国ルート(蒼月の章)》
帝国による大修道院への襲撃により、主人公と大司教レアは行方不明となりました。その後王国へと帰還したディミトリでしたが、親帝国派の女魔導士コルネリアの策謀により、摂政である伯父リュファス殺害の濡れ衣を着せられ、斬首刑に処されてしまいます。ブレーダッドの血は排除され、コルネリアは王都フェルディアを含む旧王家の領地のすべてを制圧。さらに帝国への臣従を表明した王国西部の貴族たちを従え、旧王国派の残存勢力の残る東部へ侵攻します。残存勢力はフラルダリウス家・ゴーティエ家を中心にかろうじて抵抗を続けますが、ファーガス神聖王国の完全なる滅亡は時間の問題となっていきました。
従者であるドゥドゥーの命懸けの救出により、人知れず王国から逃げ延びていたディミトリ。しかし、祖国を奪われ、忠臣をも失ったディミトリの心はすでに壊れてしまっていました。エーデルガルトの死を望む死者の幻に囚われ、強い憎悪によって突き動かされる復讐鬼となったディミトリは、やがて王国各地で帝国軍の兵士を殺戮してまわるようになります。
…5年が経ち、帝国軍を追ううちに彼が流れ着いたのは、廃墟と化したガルグ=マク。そこでディミトリと主人公は5年ぶりの再会を果たします。

ディミトリの噂を聞きつけてやってきた元王国将兵のギルベルトや、5年後の再会の約束を守って大修道院へとやってきた青獅子の学級の仲間たち。そしてレアを探すセイロス騎士団の精鋭たちも集結し、一同はガルグ=マクを拠点とする新生王国軍として立ち上がることを決意。混迷する王国領に憂いを残しつつも、一刻も早い復讐を望むディミトリの意志を尊重し、帝国への進軍を開始します。

救援要請を受け軍列に加わったフラルダリウス家当主でありフェリクスの父・ロドリグの助言も受けつつ、帝国領に向かって突き進む新生王国軍。しかし、帝国軍・同盟軍と三つ巴の乱戦となったグロンダーズ平原にて、ロドリグが敵のスパイの襲撃からディミトリを庇い、命を落とします。再び絶望を味わうディミトリ。しかしロドリグが最期に残した「あなたの命は、あなたの信念のためにお使いなさい」という言葉が、妄執に囚われ続ける彼の心に一筋の光をもたらします。

「ダスカーの悲劇」で肉親と親しい友をすべて失い、無実と知るダスカーの民の惨殺を止められなかった非力な自分を悔やみ、9年もの間、死者たちの無念を晴らすためだけに生きてきたディミトリ。ロドリグの言葉と信頼する仲間たちの支え、そして差し伸べられた主人公の温かい手によって、ディミトリはようやく自分自身を許し、“自分の信念のために生きる”ことを決意。己の信念に従い苦しむ民たちを救うため、一同は王国を取り戻す戦いへ…王都フェルディアへと進軍します。


《覇王ルート(紅花の章)》
帝国による大修道院襲撃戦ののち、王国に戻り新王となったディミトリは、大修道院から逃れてきたレアやセイロス騎士団を王都に保護。王国と教団とで協力体制を敷き、帝国軍の侵攻に激しく抵抗します。またレスター諸侯同盟は、盟主クロードが意図的に同盟諸侯を親帝国派と反帝国派として反目させることで均衡を保り、中立を装うという策略を取ります。決め手にかける帝国軍はフォドラ統一を推し進めることができず、戦線は膠着することとなりました。

5年後、行方知れずだった主人公の帰還により勢い付いたエーデルガルト率いる帝国軍は、まずは同盟領へと出陣してこれに勝利し、同盟領を併合。満を辞して王国と教団が待ち受けるフォドラ北西部へと進軍を開始しました。対してディミトリは従者ドゥドゥーや王国の精鋭たちを引き連れてタルティーン平原に陣を敷き、エーデルガルトと主人公たち黒鷲遊撃軍を迎え撃ちます。世界の変革のためにと人々の犠牲を厭わない皇帝を葬り、死んでいった者たちに報いるため…ディミトリは己の信念を掲げ槍を振います。
《同盟ルート(翠風の章)》
大修道院襲撃から5年の間で、王国は政変により崩壊、同盟は分裂の危機に。ディミトリは祖国を追われ、行方不明となってしまいます。皇帝エーデルガルト率いるアドラステア帝国のみは勢力を伸長しており、帝国によるフォドラ統一は目前と思われていました。
しかし、5年間行方不明だった主人公が目覚め、盟主クロードや金鹿の学級(ヒルシュクラッセ)の面々と再会を果たしたことで同盟軍が一気に勢力を拡大。破竹の勢いで帝国軍を押し返し、帝都へ向かって進軍を進めていました。
そんななか、故郷を追われたディミトリはドゥドゥーや青獅子の学級の面々を引き連れ、旧王国軍として蜂起。復讐心に駆られるままに猛烈な勢いで帝国領内へと侵入しました。

クロードの同盟軍とディミトリの旧王国軍、そして皇帝自らが率いるエーデルガルトの帝国軍。三つの国の三軍はグロンダーズ平原で激突し、三つ巴の熾烈な戦いを繰り広げます。ディミトリは本来戦う必要のないはずの同盟軍にまで牙を剥き、多くの仲間たちを失いながらもがむしゃらにエーデルガルトを狙い続けます。
そしてエーデルガルトが同盟軍に押され撤退する際、ディミトリは彼女を深追いしたことで帝国兵に囲まれ、命を落としました。
復讐を果たせずに無念の死を遂げたディミトリを想い、生き残ったドゥドゥーは敵討のために単身、帝都へと向かいます。

《帝国ルート(銀雪の章)》
大修道院襲撃から5年の間で、王国は政変により崩壊。摂政リュファスをはじめとしたブレーダッド家は、一族全員が鏖殺されたと公布されていました。しかしディミトリはその裏で、ドゥドゥーの命懸けの行動によって救出され王都を脱出。フラルダリウス領に身を寄せて反攻の準備を進めていました。
一方、主人公は5年間の眠りから目覚め、5年前の約束を守って大修道院を訪れた黒鷲の学級の生徒たちやセイロス教団の面々と再会。一向は行方不明のレアを探すため、主人公を旗印に独自の新生軍として挙兵。同盟の反帝国派諸侯の協力も得ながら、帝国領を目指していました。
新生軍の活躍を耳にしたディミトリはギルベルトを使者として送り、王国軍との合流を持ちかけます。しかし、新生軍は激戦の直後だったためにすぐに進軍することは難しく合流を断念。エーデルガルトへの復讐心に駆られるディミトリは帝国領へと軍を進めます。

数日後、主人公たちのもとへ届いたのは、「グロンダーズ平原で王国軍と同盟軍が、帝国軍と激突した」こと、そして「王国軍は全壊しディミトリが戦死した」との急報でした。その夜、主人公のもとにディミトリが現れます。また生き残ってしまったと語った彼が本物だったのか、主人公が見た夢だったのか。そしてその後、ディミトリがどうなったのか…真相は、闇に消えてしまいました。

主な出演作
キャラクターのターニングポイントとなった作品、大きな活躍をした作品など、特筆すべき作品をいくつかピックアップします。
数多の苦悩を胸に秘め、明るく優しい笑顔を浮かべる…誰よりも慈悲深い青年
ファイアーエムブレム 風花雪月 (2019年/Switch)
親を亡くした孤児たちを自身に重ねて剣の指導をしたり、反乱を起こした者たちの心にも寄り添おうとしたり…ディミトリはフォドラに生きるすべての人々を想いその幸福を願う、博愛精神・人類愛に満ちた人物です。王族でありながら権力を笠に着ることは一切なく、身分関係なく平等に接することを望んでいます。従者であるドゥドゥーや平民のアッシュとの支援会話でも、友人として交流したいと願う姿が印象的でした。しかし、彼の底なしの優しさが、王族である自身を苦しめることも…。

また、感受性が豊かで真面目すぎるがゆえに、自身を顧みなかったり、苦しみを一人で抱え込みすぎるきらいがあります。そうした性格は精神面だけでなく「味をほとんど感じなくなる」など身体にも悪影響を及ぼしていました。他者の苦しみでさえも自分ごとのように受け止めてしまう優しい気質が、憎悪の念に囚われてしまった原因になってしまったようです。


王子らしい誠実で明朗な言動や苦しみを心に秘め明るく振る舞う様子から、大人びた印象のあるディミトリ。ですが、気の置けない仲である幼馴染たちの前では、年相応な面を見せることも。武具付き同士のフェリクスとは名匠が手がけた珍しい武具を見て声を弾ませたり、シルヴァンの冗談を真に受けて女性を口説き、ひと騒動起こしたり…。真面目すぎるがゆえに猪突猛進で、少々天然なところもあるようすでした。


さまざまな未来を歩んだ姿が、異界で一堂に会する! 四季折々の季節の装いも披露
ファイアーエムブレム ヒーローズ(2017年/アプリ)
2019年7月、『ファイアーエムブレム 風花雪月』の発売に先駆けて「青獅子の守護者 ディミトリ」として士官学校の制服姿で参戦。本編よりも早く仲間にでき台詞を聞くことができたため、当時シリーズファンの間で話題となりました。

また、2024年10月には「フェーパス」加入者特典として「青獅子の守護者 ディミトリ」が対象の神装(スキン)が配信され、神装英雄「青獅子の守護者 ディミトリ」が登場しました。新たな装いとして身に纏ったのは巨人の国ヨトゥンの装束。ディミトリらしい騎士風の姿でありながら、ふだんとは異なる明るい銀色の鎧が印象的です。

神装英雄:神装(スキン)を入手することで、対象の英雄を神装英雄に変更できる。神装を入手した英雄は新衣装(新ミニキャラ)、新ボイス、ステータス上昇などの特典が得られる。神装はアスク王国やニフル王国など『ファイアーエムブレム ヒーローズ』の世界をモチーフとした衣装になっている。
さらに2020年10月には伝承英雄として、5年後の姿で「救国の王 ディミトリ」が登場。こちらは帝国の打倒を果たし、ファーガス神聖王国の国王としてフォドラ全土を統一した後のディミトリであり、台詞の端々からもそれを感じ取れます。フォドラを統べる国王となった後も、自ら行動しあらゆる人々に救いの手を伸ばそうとする、優しさにあふれた姿を垣間見ることができます。

2020年1月に実施された「第4回 英雄総選挙」では、見事男性キャラクター1位を獲得。同年8月に特別versionの英雄として蒼月グラディウスを携えた「ファーガス王 ディミトリ」が登場しました。父である前王ランベールが着ていたものにも似た、ブレーダッドの紋章と国を象徴する青のマントが印象的な衣装です。
登場時に開催された想いを集めて「もうひとつの夜明け」では、自身と似た境遇持つ死の国ヘルの将リーヴとの会話が展開しました。

2021年5月には「狂乱の王子 ディミトリ」が登場。『ファイアーエムブレム 風花雪月』の第二部において、心が壊れエーデルガルトや帝国への復讐心に駆られる獣と化した姿でアスク王国へと召喚されていました。登場時に開催された想いを集めて「暴雨の中を歩む者」では、リーヴやヘルといった死の国の面々やアルフォンス王子との交流を通して、復讐鬼となっていた際のディミトリの心のうちが語られました。

ディミトリは、ほかにもさまざまな季節の衣装を身に纏った姿を本作で披露しています。
22年6月には超英雄「夏色の獅子 ディミトリ」として水着姿で登場。ファーガス神聖王国のイメージカラーの青ながら、深く美しい海を思い起こさせるタオル地のマントが印象的。椰子の葉や貝殻の装飾がついたオールを、槍がわりにして戦います。外伝「級長たちの夏休み」では休暇として異界の海に送り出されたものの、泳ぎや砂浜で競走し体を鍛えようとしてしまいます。しかし最後は学友であるシルヴァンやイングリットとともに楽しい休暇を過ごそうとする姿が垣間見られました。


23年12月には超英雄「神聖なる青獅子 ディミトリ」としてクリスマスイベントに登場。定番の赤と緑だけでなくイメージカラーの青も取り入れられた衣装は、全身に散りばめられた星の装飾やクリスマスホーリー(セイヨウヒイラギ)の髪飾りが華やかで可愛らしい雰囲気。外伝「聖夜の課外授業」では、エーデルガルト・クロードとともに、アスク王国で開催される冬祭りの使者として登場。性別の異なる二人の先生から課された「自分の学級の生徒たちに適切な贈り物を届ける」という課題をこなすべく、頭を悩ませつつも学友たちに想いを馳せていました。


さらに25年2月のバレンタインイベントにて、超英雄「星辰を仰ぐ青獅子 ディミトリ」が登場。愛の祭りらしい、ふだん以上に豪華絢爛で華やかな青の衣装を身に纏いました。外伝「愛の祭の楽しみ方」ではクロードとともに、周囲に日頃の感謝を伝える愛の祭りに参加。笑顔で花を手渡してくるヒューベルトの奇行に戸惑いつつも、平和な祭りを楽しんでいるようでした。


『FE 風花雪月』とは異なる“2年後の成長姿”で登場
ファイアーエムブレム無双 風花雪月(2022年/Switch)
フォドラであり得たかもしれないもう一つの物語を描く本作でも、青獅子の学級の級長として登場。序章で主人公が青獅子の学級へ加入することを選んだ場合、プレイアブルユニットになります。
士官学校での生活の最中、若年のディミトリに代わり政を担っていた先王ランベールの実兄・リュファスが、自身の邪魔になるフラルダリウス家を排除しようと争乱を起こします。王都の混乱を収め民を救うため、ディミトリはセイロス教団の協力も借り受けつつ王国へと帰還します。

窮地にあったロドリグを救い王都を取り戻したディミトリは、反逆者となった伯父を処断。そしてこの事件をきっかけに、先王の暗殺(=ダスカーの悲劇)の首謀者がリュファスや王国内の一部の有力諸侯たち、そして帝国貴族たちだったことが明るみになります。ディミトリはダスカー人は悲劇の首謀者ではなかったことを広く国民へ布告。ふたつの民の融和のために奔走すると同時に、士官学校での学生生活を断念し、王位継承を急ぐことになりました。また、同時期に帝国や同盟でも変事が起こったため、やむなく士官学校は休止となります。


士官学校休止から2年。エーデルガルト率いるアドラステア帝国がセイロス聖教会の中心組織である中央教会へと宣戦布告を行い、ディミトリは大司教レアを含めた教団関係者の身柄の保護を要請されます。教団を受け入れることは、すなわち帝国との対立を意味する…眼前の戦乱を恐れ反対する諸侯も出るなか、ディミトリは教団の受け入れを決定。帝国による支配や拙速な改革を受け入れることは、結果的にファーガスの民を苦しめることになるとの判断を下したのです。
その後ディミトリはかつての青獅子の学級の面々を集めて軍を編成。さらに救出に成功したセイロス騎士団も指揮下に加え、帝国との戦いを繰り広げていくこととなります。

帝国に寝返ろうとする王国諸侯を抑えつつ、帝国打倒のため南進する王国軍。その道のさなかでは、“ダスカーの悲劇”の裏側を知る女魔導士コルネリアによる罠など、多くの苦難が待ち受けていました。そんななか、すべての失われた命の責任と贖罪をひとりで背負おうとするディミトリ。しかしフェリクスからの叱責や仲間たちからの言葉を受け、信頼できる仲間たちと苦しみを分かち合い、支え合うことを誓います。
“ダスカーの悲劇”の真相に迫るためにも、帝国への進軍を進める一向。その後もエーデルガルトの負傷により帝国の内政が悪化したり、腐敗した帝国を打ち倒すために王国と同盟が手を携えたりなど、『風花雪月』における歴史とはまた異なる道のりを歩んでいくこととなります。



出演作一覧
本人が出演している作品をまとめました。末尾に★があるのはプレイアブルとして登場する作品です。
☆=紋章士として登場
※絵のみ、帽子などパーツのみの場合は含めません。リストは2025年4月現在のものです
『ファイアーエムブレム』シリーズ
ファイアーエムブレム 風花雪月 (2019年7月26日発売/Switch)★
ファイアーエムブレム ヒーローズ(2017年2月2日配信開始/アプリ)★
ファイアーエムブレム無双 風花雪月(2022年6月24日発売/Switch)★
ファイアーエムブレム エンゲージ (2023年1月20日発売/Switch)☆ ※追加コンテンツ「エキスパンション・パス」で登場
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