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当時の手づくり粘土フィギュアで魅力を再発見!「MOTHERのかたち。」内覧会レポート

渋谷PARCOで開催中の「MOTHERのかたち。」では、『MOTHER』『MOTHER2 ギーグの逆襲(以下『MOTHER2』)の取扱説明書やオフィシャルガイドブックに使用された粘土フィギュア全180体が登場します。

主要キャラクターだけでなく、サブキャラクターや敵キャラクターが勢ぞろい!
その見どころや、会場の様子をレポートします。

また、糸井重里さんと、『MOTHER2』のアートディレクターの大山功一さんがイベントを満喫しているお姿をキャッチ! その様子もあわせてお届けします。

隅々まで見どころ満載!「MOTHERのかたち。」 

2025年7月25日(金)から2025年9月8日(月)まで、渋谷PARCO 8階の「ほぼ日曜日」にて「MOTHERのかたち。」が開催中です!
展覧会では、『MOTHER』『MOTHER2 ギーグの逆襲(以下『MOTHER2』)の取扱説明書やオフィシャルガイドブックに使用された粘土フィギュア全180体が展示されています。

会場内には、『MOTHER』のニンテン、アナ、ロイド、テディ、『MOTHER2』のネス、ポーラ、ジェフ、プーといった主要キャラクターだけでなく、サブキャラクターや敵キャラクターの粘土フィギュアがずらりと並びます。

『MOTHER』シリーズをこよなく愛する私も、一体一体をじっくりたっぷり眺め、作品の世界観を味わい尽くしてきました。
粘土フィギュアが作られた経緯や会場の様子などもあわせて、「MOTHERのかたち。」の見どころをご紹介します!

(取材・ライター/かよ)

『MOTHER』シリーズの「歴史」と手づくりの「温もり」が詰まった粘土フィギュア

今回展示される粘土フィギュアの作者は、「トットリさん」です。(ちなみに本名ではなく、鳥取県出身であるがために付けられたあだ名なのだそう。)

トットリさんは、漫画家・イラストレーターのみうらじゅんさんのご友人で、『MOTHER』シリーズの生みの親である糸井重里さんが、お二人が住むアパートに訪れた際に、トットリさんが作った怪獣のフィギュアを見たことがきっかけで、粘土フィギュアの制作を依頼されました。

粘土フィギュアは、針金で骨組みを作り、紙粘土を盛って造形され、着色を施します。キャラクターデザインのイラストやドット絵を参考にしながらイメージを膨らませ、ひとつひとつ手作業で作られました。

内覧会に訪れていた、糸井重里さん(右)と、『MOTHER2』のアートディレクターの大山功一さん(左)

制作から30年以上が経過しているため、粘土フィギュアの一部には傷やひび割れなど劣化が見られる個体もあります。しかし、それらは『MOTHER』シリーズが長く愛され続けてきた証にほかなりません。
それらを細部までじっくりと眺め、『MOTHER』シリーズの「歴史」と、人の手で作られた「温もり」を堪能することができました。

細部に宿るキャラクターたちの個性に注目!

会場内では、『MOTHER』のコーナーから『MOTHER2』のコーナーへと順路を進み、展示される粘土フィギュアもゲーム内に登場する順番に並んでいます。
展示パネルにマップが描かれていたり、一部ではゲームの映像が流れていたりと、来場者は自身のプレイ体験を思い起こしながら展示を楽しむことができます。

今にも動き出しそうな躍動感あふれるポージングや、手作業とは思えない美しいフォルムなど、どの粘土フィギュアも見どころ満載です。

なかでも私が特に注目したのは、異素材を使った作品です。
例えば、『MOTHER』の主要キャラクターであるアナのツインテールには布生地のリボンが結ばれていたり、同じく『MOTHER』に登場する「ダストゴースト」は埃まみれの体を細かなスポンジで表現していたり、それぞれのキャラクターの個性に合わせ、質感やディティールにまでこだわって作られていました。

また、会場内でひときわ存在感を放っていたのが、敵のボスキャラクターの粘土フィギュアです。一箇所に集結して展示されていた『MOTHER2』の8体のボスは、大きさも精巧さも迫力満点! こんな奇々怪々なボスたちに力強く立ち向かっていったネスたちとプレイヤーの勇気を改めてたたえたくなりました。

あなたも「ダンジョンおとこ」に!?︎ フォトスポットで記念撮影

『MOTHER2』のコーナーには、作中に登場する「ダンジョンおとこ」の内部を再現したフォトスポットがありました。穴の向こう側から顔を出せば、あなたも「ブリックロード」になれちゃいます!

「ブリックロード」の粘土フィギュアとともに設置された顔出しパネル。来場者も展示の一部と化します
Nintendo DREAM WEB編集長りふぁも記念撮影! 右上のメッセージウィンドウもポイントです

そのほか、『MOTHER』シリーズではおなじみの敵キャラクター「あれ」も会場内のどこかで息を潜めています…。気になる方は、ぜひ探してみてください。(「あれ」が苦手な方はご注意くださいませ!)

鑑賞の記憶が試される!?お絵描きコーナー&ポップアップショップ

「MOTHERのかたち。」の会場には、粘土フィギュアの展示作品のほかにも、来場者を楽しませるさまざまなコーナーが用意されていました。
内覧会にいらしていた糸井重里さんと、『MOTHER2』のアートディレクターの大山功一さんがイベントを満喫しているお姿をキャッチしましたので、その様子もあわせてご紹介します!

糸井さんと大山さんも挑戦! キャラクターを描いてみよう

展覧会の会場出口には、「MOTHERのキャラクターをうろ覚えで描いてみよう大会!」と題された、来場者が参加できるお絵描きコーナーが用意されていました。今見てきたばかりの粘土フィギュアの中から指定されたキャラクターを、スマホで調べたりせず、記憶だけを頼りに描くというもの。

内覧会では、糸井重里さんと大山功一さんもお絵描き大会に挑戦されていました。この日のお題は、『MOTHER2』に登場する敵キャラクターの「アーマーガエル」

「どんなだったかなぁ」とぼやきながらも、腕の長さや体の模様など、お二人ともしっかりと特徴を捉えてアーマーガエルを描いていました。

糸井重里さんが描いた「アーマーガエル」。ポージングがキュート!
大山功一さんが描いた「アーマーガエル」。さすがの再現度です!

お題のキャラクターは定期的に変わり、集まった絵は会場に貼り出されるほか、「ほぼ日曜日」のX公式アカウントでも発信されます。会場内をくまなく歩き回った後には、ぜひお絵描きコーナーにもチャレンジしてみてくださいね!

描いた絵は机に設置された箱の中へ。会場横のパネルにずらりと貼り出されます
お題によって難易度はさまざま!? みんなの『MOTHER』のキャラクターを楽しみましょう!

「MOTHERのおみせ。」で新商品をゲット!

展覧会の会場に併設される物販コーナーと、渋谷PARCO 6階に新しくオープンしたポップアップショップ「MOTHERのおみせ。」では、今回の展覧会の開催にあわせて作られた新商品をはじめ、さまざまなグッズが販売されています。

8階の物販コーナーには、2025年7月25日(金)から受注販売を開始した『MOTHER2』のフィギュア5体のサンプルや、2026年版の「ほぼ日手帳」と「ほぼ日ホワイトボードカレンダー」も展示されているので、あわせてチェックしてみてください。

8階の物販コーナーでは、アクスタキーチェーンとオフィシャルTシャツのみが並びます
新商品のアクスタキーチェーンは、来場の記念やおみやげにぴったり!
物販コーナーに展示されていた、『MOTHER2』のフィギュア5体のサンプルと2026年版の「ほぼ日手帳」と「ほぼ日ホワイトボードカレンダー」
これらのフィギュアは、今回展示された粘土フィギュアを3Dスキャンして原型が作られました

当時の様子を実感できる、ファン必見の展覧会

粘土フィギュア全180体というボリューム感もさることながら、フォトスポットやお絵描きコーナーなど、『MOTHER』シリーズのファンにはたまらない充実した展示内容でした!

なにより、「この規模の展示は今後もなかなかないのではないでしょうか。」と、公式からアナウンスがあるように、今回の展覧会が貴重な機会であることは間違いありません。

展示は撮影不可。ぜひその本物を自分の目で確かめるべく、『MOTHER』シリーズのファンの皆さまは、ぜひお見逃しなく!

<関連リンク>
▶︎ほぼ日MOTHER PROJECT
▶︎ほぼ日曜日

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