コーガ様(「ゼルダの伝説」シリーズより)【任天堂図鑑】

ハイラル各地で暗躍する武闘派集団「イーガ団」の総長・コーガ様。何かと冒険の邪魔をしてくるその背景には、1万年以上も前から続く深い因縁があるようです。そんな『ゼルダの伝説シリーズ『ブレス オブ ザ ワイルド/ティアーズ オブ ザ キングダム』に登場した、コーガ様の人物像を紐解きます。

[ハード略称] Nintendo Switch=Switch、Nintendo Switch 2 =Switch 2

プロフィール/基本情報

ハイラル王家に敵対する暗殺集団「イーガ団」の総長。高度な技術力を誇るシーカー族の出身ですが、かつての歴史背景によりハイラル王家に深い恨みを持っています。
戦闘能力が高く、寡黙で古風な口ぶりの者も多いイーガ団ですが、当の総長は威厳とは真逆の風体で、やや粗暴。そのうえ間が抜けており、戦闘では隙だらけな一面もありますが、なぜか部下からの人望は厚いようです。

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』(2023年/Switch)より

ちなみに「コーガ」の名は襲名で、先祖代々受け継がれてきた族長だけの技を習得するなど、その名に違わぬ実力の持ち主であることは確かなようです。大好物はツルギバナナ。コーガ様だけでなく、イーガ団全員がなぜか無類のツルギバナナ好きで、アジトの貯蔵庫には大量のツルギバナナが蓄えられています。

王家の弾圧により分派したシーカー族(クリックで表示)

事の発端は、1万年以上前にさかのぼります。優れた技術力でハイラル王国の発展に貢献していたシーカー族は、英知の民と呼ばれるほどの実力を備えていました。しかし、その技術力の高さが仇となり、国家転覆の可能性を危惧した当時のハイラル国王によって、厳しい弾圧を受けることになります。この出来事をきっかけに、王家に従うことを選んだ穏健派と、王家への復讐を誓う過激派が誕生。シーカー族は分派の一途をたどりました。

穏健派は隠れ里を興し、のちに「カカリコ村」と名付けたその地で静かな暮らしを営みました。一方で、ごく少数ですが密かに技術研究に努める者たちも各地で確認されています。

カカリコ村
シーカー族・プルア

そして、勇者や女神の血を引く者を標的とする過激派は、潜入、変装、窃盗、暗殺を遂行する集団「イーガ団」へと発展。総長の指揮のもと、ハイラル各地に分散しました。『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』では、実際にゼルダ姫が襲撃を受けた出来事も描かれています。

初登場作

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド (2017年/Wii U・Switch)
ハイラル地方南西のゲルド砂漠では、厄災ガノンの怨念に取り憑かれた神獣ヴァ・ナボリスが暴走し、被害拡大の一途を辿っていました。リンクはゲルド地方を治める族長・ルージュの元を訪れ、神獣の暴走を食い止めたいと申し出ます。シーカーストーンを持っていたことにより、先祖の言い伝えであった「英傑」として認められますが、その小手調べとして先祖の宝である「雷鳴の兜」の奪還を頼まれます。

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』(2023年/Switch)より

リンクは砂漠地帯の谷奥に進み、「雷鳴の兜」を奪ったイーガ団のアジトへと潜入。敵襲や罠をかいくぐった先では、イーガ団総長・コーガが待ち構えていました。ハイラル王家に恨みのあるコーガは、仇討ちの相手が自らアジトに現れたと喜びますが、あっけなく返り討ちに…。

負けじと“一族の長に伝わる究極奥義”を使いますが、アジト中央に空いていた大きな穴に、その鉄球ごと落ちてしまう顛末。リンクは無事に「雷鳴の兜」を取り返しました。

主な経歴・登場作品

キャラクターのターニングポイントとなった作品、大きな活躍をした作品など、特筆すべき作品をいくつかピックアップします。

打倒王家! のはずが… 危機を乗り越え、ハイラル軍と共闘

ゼルダ無双 厄災の黙示録(2020年11月20日発売/Switch)
ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の世界で、100年前に起こった「大厄災」に挑む英傑たちを描く物語。厄災ガノン復活を目論む怪しい占い師・アストルと手を組んだイーガ団は、ゼルダ姫やリンクが属するハイラル軍の前に幾度となく立ちはだかり、行く手を阻みます。

『ゼルダ無双 厄災の黙示録』(2020年/Switch)より

ですが、アストルの傍若無人な策略によってイーガ団が壊滅の危機に。これにはコーガ様、側近のスッパも辛抱たまらず反旗を翻し、のちにハイラル軍に仕官。かつての確執を乗り越え、手を取り合ったハイラル軍とイーガ団は、共に最後の決戦へと臨みます。

左:コーガ様 右:スッパ
コーガ様とスッパは、特定の条件を満たすことでプレイアブルキャラクターとして登場

地底での長〜い研究生活も、リンクの登場で無茶苦茶に!?

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム(2023年5月12日発売/Switch)
前作『ブレス オブ ザ ワイルド』でリンクと対決し、アジトの大穴に落ちてしまったコーガ様。『ティアーズ オブ ザ キングダム』で地底の世界を訪れたリンクは、思いもよらぬ形でコーガ様と遭遇します。どうやら穴は地底に続くほどの深さだったようで、いつの間にかイーガ団の拠点が無数に築かれていました。

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』(2023年/Switch)より

地底では、ハイラル建国時代に栄えたゾナウ族の技術が至るところに残されていたため、コーガ様はその技術を独自に調査。イーガ団の兵力強化と魔王への(一方的な)技術貢献のため、日夜研究を重ねていたようです。
一方リンクは、そのハイラル建国時代を築いた初代国王・ラウルの力を借り受け、ゾナウ族の秘術を会得している状態でした。リンクが右腕をかざすだけで、いとも容易く認証紋が反応する光景を見たコーガ様は悔しさを滲ませます。

その後も地底で遭遇するたびにリンクに襲いかかるコーガ様でしたが、ついに「最強兵器・ゾナウゴーレム」を復活させ、大一番の決戦に。リンクも魂の賢者・ミネルの魂が宿ったゴーレムに乗り込み、対ゴーレムのデスマッチが行われました。

リンクに敗れたうえ、魔王に献上する算段だったゴーレムも再起不能に…。追い詰められたコーガ様は、ゾナウギアを使った新奥義を発動します。

…が、宙に浮かんだ大量のロケットは向きを変え、コーガ様を深穴の上へと押し戻すように吹き飛んでいきました。

文献資料を解析するうちにゾナウ文字を独学で習得

ZELDA NOTES」(2025年6月5日配信/Switch 2)
「Nintendo Switch App」と『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド/ティアーズ オブ ザ キングダム Nintendo Switch 2 Edition』の連携サービス「ZELDA NOTES」。アプリ内の「声の記憶」を起動し、特定の場所に行くことで、本編では明かされなかったエピソードを知ることができます。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の地底では、コーガ様が前作で深穴に落ちてから現在に至るまでの出来事が語られ、魔物のボコブリンをイーガ団に加えようとしたり、コンラン花で敵味方を見間違えて敵地に突っ込むなど、地底探索は波乱万丈だったようです。

「声の記憶」第一章
研究の成果により、イーガ団はゾナウギアの設計図を自作できるまでに躍進

ほかにも、賢者・ミネルが記した「ゾナウギアに関する資料」を地底で拾い、読んでいるうちに独学でゾナウ文字を習得したという逸話も。コーガ様は元々技術力に長けたシーカー族出身。探究心の強さはイーガ団になっても変わらないのかもしれません。

登場作一覧

本人が登場している作品をまとめました。末尾に★があるのはプレイアブルとして登場する作品です。

「ゼルダの伝説」シリーズ

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド(2017年3月3日発売/Wii U・Switch)
ゼルダ無双 厄災の黙示録(2020年11月20日発売/Switch)★
ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム(2023年5月12日発売/Switch)

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こちらの記事は、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』公式設定資料集「マスターワークス」を一部参照しています。「もっと深く詳しく知りたい!」と思った方はこちらをご覧ください。


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