【オススメ Nintendo Switch】『バディミッション BOND』三者三様レビュー

クリスマスから年末年始の今こそ始めたい1本!? 年齢も性別もゲームの好みもバラバラの編集者たちによるレビューをお届けします!

ゲーム本編は、クリスマスのシーンから始まります。タイミングがうまくあえば、ゲーム進行と気分が一体になれるかも…!?
ハマる人はどっぷりハマる『バディミッション BOND』。2021年発売当時の記事を特別に再掲載。

【特集:オススメ Nintendo Switch】
Nintendo Switchのゲームを、さまざまな視点から、さまざまな人に向けて、オススメのポイントを紹介!この記事では、さまざまな編集者による『バディミッション BOND』のレビューを掲載しています。 ▶︎ 特集トップページ

『バディミッション BOND』とは

相棒と共に、真実へとたどりつけ!
それぞれ複雑な事情を抱える4人がチーム「BOND」を結成し、さまざまなミッションに挑みながら謎の組織「DISCARD」に迫っていくアドベンチャーゲーム。

キャラクターデザインは「アイシールド21」「ワンパンマン」で知られる漫画家・村田雄介さん。

動きのあるコミック調の演出と、(ほぼ)フルボイスで展開!

基本的な流れは、聞き込みで情報を集める捜査パート、目的地に忍び込む潜入パートに分けられます。捜査と潜入は4人から2人を選び、バディで行動。

バディ選びが重要なシーンもあれば、ちょっとした会話の違いも楽しめることも。

発売当初のプレイレビューを特別掲載

月刊誌ニンテンドードリームでは、長期にわたってインタビューや連載コーナーを掲載した本作。
多くの熱いファンが生まれ、ついにはプレイヤーの投票でその年の受賞タイトルが決まる「日本ゲーム大賞」にて優秀賞を受賞するほど、愛される作品となりました。

ここではさらにさかのぼり、ゲーム発売当時の記事から、年齢も性別もゲームの好みもバラバラの3+1人の感想をお届け。まだプレイしていない方は参考にしていただければと思います!

先行プレイレビュー

ニンテンドードリーム21年3月号掲載。とにかく「何だか不思議なゲームが出てきたぞ」という感覚のもと触ってみた、当時の感想です。
どんな遊びかまだよくつかめていない、ゲーム発売前ということもあり、気になるシステム面を重点的にお伝え!

現代的な王道アドベンチャーの新スタイル!

【りふぁ】ニンドリ編集長(※当時)。好きなアドベンチャーは『かまいたちの夜』『新・鬼ヶ島』など。初めて徹夜して遊んだゲームは『逆転裁判』

任天堂から、完全新作アドベンチャーゲームが発売!? ということで気になった本作。
謎解き要素満載のアドベンチャーなのか、それともキャラクターの掛け合いなどを楽しむ要素が強いのか!? 事前情報からはなかなかつかみにくく、どんなゲームなのか気になった人も多いのではないでしょうか。
それを確かめるべく、実際にプレイしてみたところ…、おぉ、面白い!

物語をキャラクターの会話で進めながら、選択肢を選ぶ、画面内から気になる場所を探す、といった定番のアドベンチャー要素に加え、潜入と、潜入のために情報を集めていく本作ならではの捜査パートが、実にスッと入ってきます。アドベンチャーをふだんやらない人にこそ楽しんでほしい、現代的な王道アドベンチャーの新スタイル!

最初のうちは簡単なので、アドベンチャーとしての手応えがちゃんと楽しめるのかどうか少し不安にも感じました。が、考えたり選択したりするターンと、物語を読み進めるターンの、テンポとバランスが程よいのでしょう。このあとどうなる…!? と気になって、次へ次へ、と先に進めてしまいました。(ツッコミどころアリの間違い選択肢も笑っちゃう)
もちろん、難易度としてもだんだんやりごたえが出てきたので一安心。しかも詰まってしまうことのない作りなので、なお安心。

あなたの選択で物語が分岐! というタイプのアドベンチャーではありませんが、潜入ルートが複数あったり、どのキャラクターを向かわせるかで会話が変化したりするので、単なる1本道をなぞっているという気にはなりません。サイドエピソードなどの条件解放をすべて出そうと思うと、結構なやりこみ度にもなっていると思います。

仲間たちに愛着も湧くし、漫画調のグラフィックやムービーもステキ! 一部の捜査・潜入シーンを除きフルボイスでしゃべり、オートもあるので、聞きながらまったり楽しむおこもりゲームとしても良し。

いやー、2020年、いいゲームで終われて満足〜…じゃない、2021年発売のタイトルだ!! 年末年始のおともにできなかったのが惜しいくらいですが、連休に気になるドラマを一気見するかのように遊ぶのをオススメしたいですね。

バディミッションBOND

↑潜入ルートの確認。ルート名も思わず笑っちゃったり

ストーリーにぐいぐい引き込まれ、頭が『BOND』一色に

【かややん】ニンドリ編集部員。好きな任天堂のアドベンチャーは『遊遊記』。本作は32時間プレイ。気になるキャラはモクマ(おじさん親近感)

最初は、あんまり遊び込むとネタバレを記事に書いちゃいそうで、序盤だけで止めてたんです。そしたら、りふぁに「ちょっとしか進めてないのに何を語るのか! 許せない!!」と言われ…。意を決してゲームを進めたら…もうどっぷり! 寝る間も惜しんで数日間ず〜っとプレイしてました。いやぁ、ストーリーがすごいよ! ぐんぐん引き込まれて、気づいたら夜中になってたり。アドベンチャーってクリアまでの時間が短いんじゃ? と思っている人がいたら安心してください、ボリュームたっぷり具だくさんですよ。

私は、キャラクターの名前を覚えるのが苦手だったりします。だけどこのゲームではすぐに覚えられました。それはきっと、インパクトがすごかったおかげだろうし、ゲームシステムのおかげだったかもしれません。このゲーム、ストーリーの端々で「カジノ街にあったお店の名前は何だったっけ?」みたいな質問が出てくるので、事前に出てくるあらゆる情報を頭にたたき込みたくなるんです。情報の中には、もちろん人の名前も含まれるわけで…。それで自然と覚えられたのかも。
でもでも、そもそもストーリーにすごく魅力があるから、人名を含め物語の展開が深く頭に刻み込まれたんだろうなぁ、と感じています。

…などと言ってますけど、けっこう選択肢間違えました! まるで覚えてない! そんなヘッポコ捜査でもヒーローランクSは取れたから、難易度はそんなに高くないと思います。あと、ぶっちゃけセーブを活用したら失敗もチャラにできます(たまにセーブができない場面もあります)。が、ミスをしてもストーリーは進められるし、会話の変化も楽しいので、最初は思うままのプレイをオススメしたいです。

そんなこんなでプレイ時間は30時間オーバー。まだ見られないエピソードが気になって、特定の条件達成を目指し、クリアしたミッションをやり直しています。これがまた楽しくって! 潜入パートで前回通らなかったルートを遊べるし。捜査パートでは最適なルートを構築するのに、手書きでマップを書いて計画を練ったりしました。そこでようやく気づいたんです。オレ、今めっちゃこのゲームにハマッてる…! 「BOND」たち、そして周囲の人たちとの熱い絆、切ない絆…いろんな絆を感じてね!

バディミッションBOND

↑効率的なルートを考えるのがすごく気持ちよかった!

発売後レビュー

そのほかの編集部員も続々プレイ。
誌面で開催した人気投票の発表時にあわせ、未プレイの人を引き込むべく魅力を語ってもらいました!

深いテーマがグサグサ刺さる『BOND』のストーリー

【むょー】ニンドリ編集部員。テキスト主体のゲームを好む。アドベンチャーでは、派生作品も全てプレイ済の「逆転裁判」シリーズファン

個人ならチェズレイ、バディならルーク・モクマ推しの編集部員むょーです。こんな風に、『バディミッション BOND』を語ろうとすると必ずキャラクターの魅力が前面に出てきます。だけど、このゲームの魅力はそれだけじゃないぞ! ということでストーリーについて語らせてください。

ゲームを進めていくと、単体でもまとめあげるのが大変そうなテーマが、これでもか、というほどストーリーに絡んできます。さまざまな業界の裏側・紛争地域・部族間抗争・群集心理・家族の絆などなど、どれもハイカロリー。どのテーマのストーリーも自分の心にグサグサ刺さったのですが、中でも全く違う4人が持っている「それぞれの正義」というテーマが一番深く刺さりました。例えば「できるだけ多くの人を救いたい」と「家族や身近な人を確実に救いたい」という2つの正義は、どちらかが間違いとは言えません。BONDの4人は、そういった違いから衝突しつつも、2つの正義を越えたより良い結果を生んでいきます。こういったストーリーの美しさが素敵です。自分の思い通りにならなければ声高に文句を言う人が多くなった昨今、正義を認め合う4人の姿は、人と人が共存していくうえでの理想のように感じられます。

テーマについて熱く語っているので、重くて難しい話のように感じてしまうかもしれませんが、まったくそんなことありません。むしろその重いテーマを、キャラクター同士のやり取りにうまく絡めてとっつきやすくし、主張の押しつけではなくプレイヤーに考えさせるように提示してくれています。このバランスが抜群のストーリーも『バディミッション BOND』大きな魅力の一つではないでしょうか。

ストーリーはもちろん、心の底からルークとヒロインがうまくいってほしいと願っているくらいキャラクターも大好きです。ストーリーとキャラクターの相乗効果で、魅力が爆発した名作アドベンチャー。みんなで、もっと盛り上げていきましょう!

バディミッションBOND

↑彼らの心や関係性がどのように変化するのか、注目です

(おまけ)

【ほな】ニンドリ編集部員。『バディミ』にハマり、本作のインタビューや連載記事をたっぷり継続。

この作品の好きポイントを挙げますと…熱くて心に沁みるお話、お洒落カッコいい音楽、個性濃厚なサブキャラたち、ルークの愛嬌と食レポ、アーロンの情深い眼差し、モクマさんのステキな忍者姿、チェズレイのねっとり感、ナデシコさんとルークパパのオトナなカッコよさ、紳士のノボルさん…ほかいっぱい!
ニンテンドードリーム21年7月号「ニンドリアドベンチャー倶楽部」一言コメントより)

ぜひ最後まで遊んでみてほしい

今見るとなんだかくすぐったいですが、いかがだったでしょうか。

公式ツイッターで祝日やキャラクターの誕生日などに特別なエピソードが披露されたり、グッズやドラマCDが発売されたりと、盛り上がりを見せてくれました。

気になっている人はぜひ、クリスマスの季節から始めて、お正月にはおせちを串刺しにしてほおばり、気持ちの良い新年を迎えてくださいませ!

バディミッションBOND

…じゃなかった、プレイ後にはインタビュー記事などもあわせてご覧ください!

バディミッション BOND
対応機種:Nintendo Switch
発売日:2021年1月29日
ジャンル:アドベンチャー
▶︎ 公式サイト
▶︎ Amazonで購入

<こちらの記事もご覧ください>


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