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『ドラガリ』にローグライクモードも実装!? 3周年記念、岡田ディレクターインタビュー

任天堂とCygamesのスマートフォン向けアクションRPG『ドラガリアロスト』(以下『ドラガリ』)が、2021年9月27日に3周年を迎えました。
ますます広がった『ドラガリ』の世界。
これまでのイベントやストーリーのふりかえりや、今後のアップデートについてなどを、ディレクターの岡田佑次さんにうかがいました。

(取材・文/平原 学)

profile
岡田佑次
『ドラガリアロスト』2代目ディレクター。
Cygames子会社のBlazeGames代表。

 

[ contents ]

  • 圧倒的なボリュームと、新規や復帰ユーザーにも嬉しいアップデートも続々!
  • 新キャラ・セシルやグリームニルも参戦! これまでのイベントや、今後実装予定のイベントについて
  • 3周年の『ドラガリ』の抱負を語っていただきました!
  • 【ネタバレ注意】あの兄姉も仲間に! 3周年までのメインストーリーについて振り返っていただきました!
  • ガチプレイヤー必見!「タイムアタックチャレンジ」や、今後実装される「原初の五竜との戦い」について深掘り
  • (オマケ)まさかの恒常化!「聖城ワンダフルデイ」についても、裏技(?)を伝授していただきました

 

圧倒的なボリュームと、新規や復帰ユーザーにも嬉しいアップデートも続々!

―― 『ドラガリ』3周年おめでとうございます! まずは2周年からの振り返りと、これからについて少しお話いただけますでしょうか。

岡田:
2周年以来、いろいろなコンテンツを実装して調整も行い、より遊びやすくなっていると思います。メインストーリーも21章後半まで公開して、ボリュームもかなり増えてきました。
『ドラガリ』の魅力は、いろいろなボスと戦ったり、いろいろなストーリーを突き進んでいったりするところにあると思います。3周年イベントも、今回は前・後編として、かなり読み応えのあるストーリーが展開しています。
ボスもしっかり出てきて攻略も楽しめる形になっていますので、ぜひプレイしていただきたいと思いますね。

―― 特に昨年は、『ドラガリアロスト』再始動の意気込みで武器や護符の仕様を大胆に変更されましたが、その手応えやご感想はいかがでしょうか。

岡田:
最初は変わった仕様に戸惑っていた方も多かったと思いますが、総じてわかりやすくなったという声も多く届きました。思い切って調整をしてよかったと思います。

―― これから『ドラガリ』を始められる方や、復帰された方でも楽しめる要素についてはいかがでしょうか。

岡田:
今回の3周年では、武器を作る素材の量なども大幅に調整していますので、新規の方や復帰された方でもクエスト攻略に必須である武器を作りやすくなっているかなと思います。
ルピ(お金)に関しても、3周年イベントをプレイすることで非常に多く手に入る予定ですので、そういったところで戦力を充実させてたくさん遊んでいただければと思います。
また、周年ではお馴染みの「無料10連召喚キャンペーン」をやっていますので、忙しいときはまずそれだけでも引きに来ていただければなという感じです。

※無料10連召喚の期間は、2021/9/27 15:00 〜 2021/11/4 14:59となっています。
また、2021/11/4 15:00 〜 2021/11/5 14:59には、1日限定の100連無料召喚も開催されます。

 

―― 今回の3周年の召喚では、ついにメインヒロインであるゼシアと、創世の竜であるバハムートが実装されますね。特にゼシアの武器が刀になったというのが衝撃的だったのですが、これはなぜですか?

岡田:
そのほうが、ユーザーさんが驚くかな、と(笑)。
ゼシアと刀って、あまりイメージが結びつかないだろうなと思っていましたので、そういう驚きを与えたいなというのが狙いです。元々ゼシアと容姿が似ているキャラクターであるゼーナが、ロッドと杖で実装されているので、ゼシアが登場するときは少し印象を変えないといけないなとは思っていたんです。
ゼシアが刀を持った経緯はメインストーリー(21章・後半)でも語られていますので、ぜひ併せてお楽しみください。

―― やっぱりゼシアとゼーナは別々のキャラクターという扱いなんですね。

岡田:
そうですね。同じパーティにも組めます。

―― ゼシアもバハムートも属性は「闇」で登場ということで、「闇」属性が強くなりすぎじゃないですか、大丈夫でしょうか?(笑)

岡田:
(笑)。大丈夫です。

―― これも、バハムートと言えば「闇」でしょう、という感じだったんでしょうか。

岡田:
そうですね。バハムートはCygamesの他のゲームタイトルにおいても非常に重要なドラゴンです。他のタイトルともイメージを合わせ、「闇」にしました。

―― とはいえ、バージョン違いで、別の属性に変わっちゃうドラゴンもいるわけですもんね。ひょっとしたら今後、バハムートが水着を着るなんてことも…?

岡田:
(笑)。


↑「コノハナサクヤ」など、バージョン違いで属性が変化するドラゴンもいました。バハムートももしかして……いや、無いか?(笑)

 

―― 冗談はさておき。次に衝撃的だったのは、ドラゴンの5段階目の上限解放が順次実施されていく点です。

岡田:
ユーザーの皆さんがリリース当初から持っているドラゴン、例えば「☆5ドラゴン召喚チケット」などで獲得した思い入れのあるドラゴンなどもいると思います。それらのドラゴンの戦力を底上げして、より強いドラゴンにしていくというアップデートですね。
最近実装された新しいドラゴンや、「ドラフェスバージョン」のドラゴンなど、けっこう強かったり、幅広い形で活躍できたりするドラゴンも増えてきているので、そういったドラゴンとも肩を並べて、現在の環境やバトルで活躍できるようにするのが目的です。

―― 上限解放することで、ドラゴンによっては活躍の場が変わる、ということも想定されているのでしょうか。

岡田:
今回のアップデートで激しくドラゴンの戦力、強さの分布というのが変わるわけではありません。戦い方などにも大きな変化は無く、純粋に戦力アップとして楽しんでいただければと思います。

―― 5段階目にするためには、アイテムが必須なのでしょうか。

岡田:
はい。メインストーリーで入手できる「竜玉」というアイテムを使い、4段階目から5段階目に上げることができます。召還で出てきたドラゴンを重ねても、5段階目解放はできません。

※「金剛晶」でも突破できます。また、一部ドラゴンは「ブレイヴスフィア」を使用します

―― では、いま「竜玉」を貯めている人は、大事にする必要があるかもしれませんね。

岡田:
そうですね。


↑5段階目の上限解放を果たした☆5ドラゴン・アグニ。最高Lvは120になり、HP・攻撃アップはもちろん、アビリティの攻撃も5%上昇、さらに新アビリティも追加となりました

―― また、3周年目からの新アイテムで、「プラチナクリスタル」というものが出てきます。これを使うと、マナサ―クル70までのキャラも、誰でもLv・マナサークルをMAXにできるということですが。例えばマナサークル解放に「信念」や「誓魂」などのアイテムが必要だったキャラも含めて使えるのでしょうか。

岡田:
そうです。誰でもMAXになります。

―― 「プラチナクリスタル」は、どれぐらいの頻度でもらえるアイテムなのでしょうか?

岡田:
あまり多くはもらえませんが、イベントやログインボーナスなど、配布する形で定期的に入手できる形にしたいなと思っています。なお、有料のアイテムパックなどで販売することは想定していません。

―― 定期的にもらえるのであれば、じゃんじゃん使った方が得ですね。個人的に☆6武器の限界突破アイテムなど、貴重すぎてなかなか使えないんですけど(笑)、ログインボーナスでもらえるのは大きいです。

岡田:
そうですね。ぜひ使ってください(笑)。

 

「カレイドラビリンス」って何!? 年内実装予定の新ローグライクモードに注目!

―― 「カレイドラビリンス」が年内に実装ということが発表されました。これは、どういうコンセプトのモードになっているんですか?

岡田:
これは「誰でもダンジョンが楽しめる」ところがコンセプトの新モードです。『ドラガリ』はダンジョンに潜ってボスとしっかりとしたアクションで戦うところが魅力だと思っています。
これまでは、プレイヤーの皆さんにもすごく強くなられている方が多く、ダンジョンよりもボスバトルの拡充に力を入れていました。
ただ、このコンテンツでは、「どんどんダンジョンを奥深く突き進み、ザコ敵とも戦っていく」ようなコンテンツもちゃんとあった方がアクションとしての面白さも伝わりやすいのでは、という考えから準備を進めています。

―― 具体的には、どんな内容なのでしょうか。

岡田:
こちらはシングルプレイ専用で、キャラ1人だけを操作するモードです。挑むたびにキャラがレベル1になって、スキル・武器・護符などもダンジョン内でドロップするので、それらを拾い集め、うまく使っていくことによって、どんどん先に進めるという構成になっています。

―― まさにローグライクのようなモードですね。ここでしか手に入らないアイテムなどもあったりするんでしょうか?

岡田:
特に貴重なもので言えば、挑んだキャラクターが写された護符が手に入ります。例えば主人公でダンジョンに挑んでクリアしたら、主人公が写された護符が手に入りますので、みなさんそれぞれの好きなキャラで挑んでクリアいただければと考えています。
なおキャラの護符は、最下層まで行かなくても獲得できるようになっており、獲得した時点でレベルMAXになっています。

―― これは楽しみですね。ただ、1回潜るのには、わりと時間がかかったりするものなのでしょうか?

岡田:
そうですね。最下層まで行くにはけっこう時間がかかりますが、途中でプレイを中断されても、途中の階層から再開することもできます。また、ある程度奥深くの階層までいけば、次に挑む時にはそこまでスキップする能力も獲得できます。
すごく時間をかけないとクリアできないなど、そういうストレスは極力無いような形では考えていますね。

―― 一旦ダンジョンを中断し、またマルチなど別のコンテンツで遊び、もう一回戻って、みたいなことができるということですよね。

岡田:
そうですね、そういうこともできるようになっています。

―― また、毎回レベル1に戻ってしまうということですが、「このアイテムを持っておけば有利に進める」などのアイテムがあったりもするのでしょうか?

岡田:
はい。このモードでは、キャラと一緒に「ファフニール」という小さなドラゴンが付いてきて、勝手に攻撃してくれたり、キャラを回復してくれたりするんですね。そのドラゴンの能力や、かけてくれるスキルを、ダンジョン内から持ち帰ったアイテムで強化することができますね。

―― それは楽しみですね。これは、スタミナなどは消費せずに遊べるのでしょうか?

岡田:
消費しないですね。

―― なるほど。人によっては、それだけでメインコンテンツにもなりそうですね(笑)。

岡田:
そうですね(笑)。使うキャラによってプレイ感が違いますので、ぜひ自分の好きなキャラや召喚で新しく獲得したキャラでクリアしてみようという感じで遊んでいただけると嬉しいですね。特に護符をコンプされたい方は、ぜひ全キャラで挑んでください。

 

新キャラ・セシルやグリームニルも参戦! これまでのイベントや、今後実装予定のイベントについて

―― ここからは、今までのイベント振り返りの話もしていきたいと思います。まず2周年のあとで実装された「撃退イベント」というのがありましたが、これはどういう経緯で作られたものだったんでしょうか。

岡田:
もう少し気軽に、プレイヤー側の戦力などもあまり気にせず、敵をどんどんと倒していけるような形でマルチを楽しめるイベントが欲しいなと思って実装しました。
レイドボスに関しては、みなさん「おまかせ」機能でプレイしていたり、強い人とマッチングしたらすぐバトルが終わってしまったり、プレイヤーさんによっては難しいコンテンツに手が届かないといったこともあったと思います。
そういった戦力の上下があまり関係なく、みんなでワイワイ協力し合える形のコンテンツを作ろうといったことが経緯になります。

―― 戦力がまったく関係ない、というわけではないんですね。

岡田:
やはり戦力が高い方が少しだけ有利ではありますが、ザコ敵はどの戦力でも、一発か二発ぐらいで倒せる形になっています。一部の敵は何回か殴らないと倒せなくなっているので、そこは協力して倒してほしいです。

―― なるほど。一部、敵の上に数字が出ていて、その数字をゼロにしないと倒せない仕様になっていたのは、そういうことだったんですね。この魅力は、実際に遊んでみないと伝わりづらいところもありますよね。
例えば『ドラガリ』を始めたばかりの人など、マルチはなかなかプレイしづらい人もいると思うのですが、そんな方でも楽しめるよう設計されていたのですね。

岡田:
そうですね。

―― また、イベントと言えば、新規で登場するキャラクターもすごく魅力的でした。個人的に特に魅力を感じたのは、グリームニル(cv.緒方恵美さん)と、セシル(cv.小林ゆうさん)だったのですが、彼らの登場や誕生の経緯を教えてもらえますでしょうか。

岡田:
はい。グリームニルに関しては、Cygamesの他のゲームタイトルでも登場しており、そちらでキャラの個性が引き出されています。『ドラガリ』の世界に来たときもしっかりその個性が引き出せるように考えてリリースしていますので、あまり根幹となるキャラはいじっていません。原作のタイトルでのキャラクター性をかなり重視しましたね。

―― ヴァンピィが登場するイベントとして告知されていて、彼女だけだと思っていたら、グリームニルもという。サプライズでしたね。

岡田:
そうですね。『神撃のバハムート』などプレイされている皆さんにとっては馴染みの深く、非常に個性的で、声優の緒方恵美さんともすごくマッチしているキャラクターです。そのキャラクターを大切にして、登場するイベント自体もキャラクターが活きる形でやってみようということで作っていきました。


↑Cygamesの他のゲームタイトルにも登場する「グリームニル」は、「ヴァンピィ」と共に人気キャラクターの一人。カッコイイのに、どこかコミカルなところもあるのが魅力です

―― セシルは、オリジナルキャラクターですよね?

岡田:
そうですね。セシルを登場させようとなったきっかけとしては、元々どこかでリーフをメインとしたイベントをやりたいなと思っていまして、過去から現在に至るまでの話ということで展開を考えていました。それにあたって、リーフともう一人、何かオリジナルのキャラを出そうと。
最初はちょっと真面目な騎士など、リーフと同じような立ち位置で考えていたのですが、それだと多分、リーフとやることがあんまり変わらないなと。そこで、リーフとは別の道を進んだ、ちょっとブッ飛んだキャラが欲しいと思ったんです。中世ファンタジー感が少し薄い、現代っぽいような感情を持ったキャラを出したら面白いんじゃないかというところですね。そこでセシルが生まれたという感じです。

―― セシル、強烈すぎでした。キャラクターシナリオを見ていても、パティアのキラキラ光線を浴びて、開幕で死ぬ(笑)。ちょっと現代人的ですよね、そういうところも。


↑パティアのキラキラ光線を浴びて死んでしまうセシル(※本当は死んでいません/笑)。現代人っぽい心の闇を抱えたキャラクターです

岡田:
そうですね(笑)。まぁ、中世の時代の人々をイメージしつつ、彼らが実際にどういう感情を持っていたかはわからないのですが、今と同じような性格特性などは持っていたと思いますし。セシルに関しては、そういうところをわかりやすく、特徴的に出していきたいなという感じでした。
キャラもデザインも決まり、どういうシナリオにするかもある程度決まったうえで、それなら小林ゆうさんじゃないかなと声優さんを選ばせていただいたという経緯になります。

―― なるほど、キャラクターが先にあって、ということなんですね。シナリオも、その声優さんのために書いたようなセリフで、すごいなと思ったのですが(笑)。

岡田:
(笑)。『ドラガリ』は海外でも展開していますので、英語ボイスなどの関係で、声優さん起点でキャラを作るということはあまりしてないですね。
もちろんグリームニルにように、声優さんがもう決まっているキャラクターは、声優さんありきで考えています。

―― これからも楽しみです。また、イベントごとに毎回、テーマ曲が用意されているのも楽しみなのですが、今後もイベント毎に新しい楽曲が楽しめる形は変わらないのでしょうか。

岡田:
そうですね、変わらないです。一曲一曲、コンポーザーと歌手の方が付いてくれて、毎回そのイベントに合った形にしていますので、ぜひ聴いていただければなと思います。
3周年のイベントでも5分弱ぐらいの壮大な新曲が提供されるのですが、今回は少し難しいこともやっていますね。イベントの「後編」からになるのですが、ボスが形態変化するので、そこに合わせて、曲調が変わります。特に、途中でラップを挟むなど、新しい試みもしていますので、そういったところにも注目していただければなと思っています。

3周年の『ドラガリ』の抱負を語っていただきました!

―― 期間限定のイベントや、これから恒常化していくものもありますが、そういったコンテンツの設計については、ユーザーの様子を見て調整されているのでしょうか。あるいは計画に沿った形でやられているのでしょうか?

岡田:
ほとんどは計画に基づいてやっています。細かいバランスの調整に関してはユーザーさんのプレイログやデータを見て、つまずかれていているところや、あまりプレイされてないところなどを調整しているという感じですね。

―― イベントによってはエクストラバトルが廃止されるなどありましたが、たしかに、ちょっと大変だったなと……。そういうところはデータをもとに調整されていたわけですね。

岡田:
はい。

―― では、3周年の抱負についておうかがいしてもよろしいでしょうか。
2周年の頃には、「エンドコンテンツを拡充させる」という目標が語られていたと思います。それを受けて、「アギト」や「ディアボロス」などが実装されてきたわけですが、3周年の目標についてはいかがでしょうか?

岡田:
3周年を迎えるまででエンドコンテンツの拡充は行えたと思いますので、新しい遊びや定期コンテンツとして今後「カレイドラビリンス」などを充実させていきたいなと思っています。
また、今あるコンテンツをしっかりと楽しめるように、コンテンツ全体の底上げと言いますか、より遊びやすく、より面白くするところを心がけていきたいなと思っていますね。

―― 整理の期間と言いますか、より『ドラガリ』の魅力が深掘りできればという感じですね。

岡田:
そうですね。

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