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『メガトン級ムサシ』日野晃博氏インタビュー [こぼれ話]音楽がいい!&安売りベンハー裏話

レベルファイブのクロスメディア作品「メガトン級ムサシ」。
社長であり総監督を務める日野氏を、ニンテンドードリーム編集部が直撃取材!
NDWでは、2021年12月21日発売の「ニンテンドードリーム 2月号」のこぼれ話をお届けします。

『メガトン級ムサシ』インタビュー

…と、その前に。
インタビュー本編から、ゲームの基本的な部分について聞いた内容を
抜き出して掲載します。

ゲームの基本と日野さんの役割について

ロボットものでハクスラを

―― まずロボットもののなかでも、「アクションであること」や「カスタマイズを求めて進めていく」という今のゲーム性は、最初の段階から決めていたものですか?

日野:
僕、ハクスラ系のゲームが好きなんですよ。
だから、ロボットもので、ハクスラであるということは最初から決めていました。

[参考用:Vナビゲーターハルカのワンポイント紹介]

日野:
世の中のハクスラゲームは、武器とか盾とか鎧を手に入れていきますが、『ムサシ』はロボットのパーツだったり武器だったりします。
ただハクスラゲームって、我々は初めて作るようなもので。
スタッフの知識レベルもいろいろなので、例えば「厳選」や「シナジー」など、ひとつひとつの用語を学んでいくところからみんなで取り組んでいったんです。
(※本編インタビューではさらに続きます…)

ロボットものを見たい人たちが何を見たいと思うのか

―― ロボットものでハクスラのゲーム性をということですが、そこに一本のストーリー展開やキャラクターの表現もたくさん盛り込まれていることが特徴的だなと思いました。

日野:
ゲームの中でストーリーをどうやって表現するのかということも、最後まで粘ってこだわった点ですね。
今回僕は、ゲームも大きい部分はディレクションしているのですが、どちらかというと、アニメの方を細かく見ています。
だから「こんな世界観で、こんなキャラクターで、こういうようなドラマをする」ところをしっかりと決めなきゃいけないので、かなり丁寧にやりました。
特に、ロボットものに期待されているもの、ロボットものを見たい人たちが何を見たいと思うのかについて、すごく考えましたね。
だからロボットもので期待されているところは、ほぼ全部出ます。

(※本編インタビューではさらに続きます…)

[こぼれ話] 音楽がいい!&安売りベンハー裏話

―― 今回、「社長がここまでやるか!」と驚かされそうなエピソードがあれば…

日野:
いつも通りと思いますけどね。
ただ今回は、アニメ全話数の脚本をひとりでやったっていうのと、
あと挿入歌の作詞を全曲やりました。

―― 全曲!

日野:
『ムサシ』は音楽がすごくいいんですよ。
自分たちで言うのもなんですけど。

それでサウンドの担当と一緒に、
どこからBGMを流して、どこまで流すかみたいなのを本当に細かく決めました。
アニメに仮ハメされたものを聴いて、熱くないと感じるところは「別の曲にするんだ!」とか。
どうしても無いときは、新しく曲を作ろうみたいな感じで、挿入歌を作り始めたりとか(笑)。

―― 本当に音楽、いいですよね。

[ゲーム中、初の出撃のシーン。BGMが高揚感を高めてくれます!]

―― ちなみにゲーム中、町にBGMが流れないことにはどんな理由があるのでしょうか?

日野:
ずっとBGMが流れていると、ちょっと悪い言い方ですけど、
なんかアドベンチャーゲームチックになるんですよ。
「日常~!」みたいなBGMが流れて。
なので、「街のBGMはやめましょう」と。
イベント中に「安売りベンハー」の歌は流れますけどね(笑)。
「ドン・キホーテ」のパロディみたいな感じの。

[序盤の印象的なシーン。町のBGMとして「安売りベンハー」が流れています!]

―― 「ベンハー」、めちゃめちゃ笑いました(笑)。
…あれ、あれの作詞は…?

日野:
あ、あれだけは僕じゃなかったです(笑)。
サウンドのスタッフが即興で書いてました。

―― 歌詞がバカっぽくて(笑)。
「♪バカクソ安いベンハー」って。

日野:
いいですよね。
『妖怪学園Y』のアニメを作ったときには、
大王路タマヨさんってキャラの呪いのように頭に残る歌とかもあったんですけど。

―― 陽気なショッピングの曲で
「♪タマタマタマタマ タマヨー」っていう。

日野:
それと同じような系統で、
「ベンハー」もなかなか脳に残る曲だったんですね。

―― しかもちゃんと、ストーリーの中で登場したので、びっくりしました。

日野:
そうなんですよね。
シナリオを書いている時に、曲で攻撃のタイミングを合わせるっていう展開は決めたんですけど、普通にカッコイイ曲を流しても面白くないなぁと思って。
よし「ベンハー」でいこう、みたいな(笑)。

―― あ、「ベンハー」は既にあったうえで!

日野:
はい。「ベンハー」はできていて、面白いということがわかっていたんで、ギリギリで曲を変えたんですよ。

―― (笑)。

日野:
ただ、「ベンハー」の曲を流すところまではよかったんですけど、
アニメにはめたらぜんぜんかっこよくならないんですよ。
だったら「ベンハー」の曲が途中から徐々に
かっこよくなっていくってできない?
みたいな感じで言ったら、サウンドのスタッフがちゃんとやってくれて。
すげえなと。

※該当シーンより再生されます。ストーリーのネタバレにご注意ください

―― オペラみたいというか。壮大な。

日野:
はい、途中から「ベンハー」の曲が豪華になっていくっていう。
すごいね、なんでもできるんやね! ってけしかけながら(笑)。


 

「ニンテンドードリーム 2月号」では、直撃インタビューをたっぷり掲載。
一部を抜き出した内容のほかにも、

  • ドーナッツ地球と、ニセモノの町 赤城町のヒミツ
  • 群像劇。町の人もしゃべる! 猫も…?
  • 主人公の素行が悪い! でも…見ていて元気に!

…といったお話、そしてレベルファイブのいろいろや日野さんの思いについてなどをうかがっています!

メガトン級ムサシ
■レベルファイブ
■2021年11月11日発売
■アクションRPG
■RPG(クロスメディアプロジェクト)
■CERO12歳以上
「ローグ」と呼ばれる巨大ロボットに搭乗し、異星勢力ドラクターを殲滅するアクションRPG。ストーリーを進め、ミッションへ出撃。パーツや武器を手に入れ、カスタマイズで強くしていく。最大3人で協力するオンラインプレイも可能。
TVアニメは、12月24日の放送で第1期が最終回。2022年秋に2期の放送も予定。
YouTubeでは第1話より無期限無料配信中。
「メガトン級ムサシ」第1話 眠れる獅子(YouTube)

 

ⓒ2021 LEVEL-5 Inc.

撮影/タカハシアキラ

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