FE風花雪月インタビュー vol.4-1【ネタバレ編 前半】〜エーデルガルト&主人公の知られざる設定秘話〜

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最後に、ネタバレも含めた核心部分に迫る一問一答を実施。作中では描かれていないフォドラに秘められた謎や、主人公・級長たちキャラクターについて、深く切り込んでいきます。
※こちらはニンドリ2020年5月号に掲載されたインタビュー記事のアーカイブです

『ファイアーエムブレム 風花雪月』開発者インタビュー トップ

任天堂 
横田弦紀さん(よこたげんきさん)

インテリジェントシステムズ
草木原俊行さん(くさきはらとしゆきさん)

注意!!
『ファイアーエムブレム 風花雪月』核心部分や結末までのネタバレがあります!!
本編をクリアしてから読むことを強くオススメします。


◆最初に世界観設定の土台として作られたルートとは、具体的にはどのルートですか?

草木原 第一部と第二部の帝国ルート…ユーザーの方からは「教団ルート」と呼ばれている「銀雪の章」です。その過程で級長であるエーデルガルトと敵対して…という流れは最初から決めていました。そこから各ルートのストーリーや各級長の掘り下げをコーエーテクモさんのシナリオチームのほうで広げていってもらいました。級長がいなくなってしまうので、もともとは黒鷲の学級が一番難易度が高いルートとして想定していました。

横田 主力として育てていたユニットがいなくなるのってやばくない?って話はしましたね。

草木原 個人的には、作り手にはある種の非情さも必要だと思うんです。非情さが無いと、単に予定調和的というか、読み手に簡単に展開の予測ができてしまう。完全に予測できてしまう展開は、あまり魅力を感じないな、と。なのでズバッといったのですが、やっぱりエーデルガルトと一緒に行きたいという開発内からの声も大きくて。エーデルガルトについて行く「紅花の章」、いわば「覇王ルート」は、本当はもっと行きづらくするつもりだったんです。

横田 草木原さんには申し訳なかったんですが、僕もコーエーテクモさんと一緒になってバトルしました(笑)。散策中の分岐イベントについても、最初はヒント表示も無かったんです。いまでも第一部の天馬の節に一度も散策に出なければ覇王ルートには行けないですし。とはいえ、みんなだいたい月初めは散策に行ってくれるので、わりと見逃さずにいてくれていますね。

草木原 僕としては想定の3倍くらいは行きやすくなってるんですが、まあいいかなと。

横田 僕からするとこれぐらいで程よいんじゃないかなと思ってます(笑)。黒鷲の学級の物語が、草木原さんが最初に書いたルートだけだったら、もしかしたらもっといろいろと反対してたかもしれないですが、今回はいろんな分岐ができるという点では、草木原さんが意図した「予想できない展開」は面白いなと思ったので、今の形になっています。企画当初からあまりブレずに最後まで作れたかなと感じています。


「銀雪の章」では、5年後に目覚めて最初にエーデルガルトと再会し、刃を交える。第一部で、あるいは先に「紅花の章」で彼女の抱えてきた過去や決意を知っていて、思い入れが深ければ深いほど心を締め付けられる一幕となる

◆主人公が、表情に乏しいという設定になったきっかけや経緯を教えてください。

草木原 プレイヤーの分身として感情移入しやすいように、という想いが根底にあり、最初はそれ以上のことはあまり意識してませんでした。

プレイヤーはこの世界にこれから触れていくので、プレイヤーが知らないことを主人公がどんどんしゃべると感情移入しにくいんじゃないかっていうのがあって、世間知らずで周りの人から教えてもらう、という形にしています。

ですので、最初はゲーム構成上の狙いから出来た設定ではありますが、紋章や出自についてなど、うまくストーリーにも紐づけられたと思っています。



生徒たちとの交流を通して主人公が表情を見せ始めることで、生徒たちとの絆も深まっていく

◆エーデルガルトおよび帝国が現在の立ち位置になった経緯を教えてください。

草木原 覇道を進むキャラはこれまで男性が多かったと思うんです。敵役が男性という設定もよくあると思うので…意外性を出したかったというか、先の展開を予想しづらくしたかったということもあって、女性になりました。

横田 覇道を突き進む強い面と可愛らしい部分のギャップが出て、良いキャラクターになったかなと思っています。あとは、やはり今までのシリーズのお約束として帝国=敵側というのを残しました。帝国って名前だと、やっぱりどこか「悪そう」っていうイメージがあるかなと思っていまして。

ストーリーに関しては「三国志をやりたいよね」という部分から始まっていて、でも学校生活もさせたい。ということは一時的には平和でないとダメで、そこから戦争を起こすには火種がいる。そのためにはどこかが悪役…というか、それに近い役割を背負ってくれないと成立しないので、そこを帝国に担ってもらいました。

草木原 最近の『FE』は戦争直前から始まるものが多いのですが、今回は意図的に戦争が始まるタイミングを遅くしています。


ほとんどのルートで敵として立ちはだかることになるエーデルガルト。しかし「紅花の章」では彼女の弱い面や年相応な可愛らしさが垣間見られる

◆エーデルガルトが血の実験を受けたのはどのあたりのタイミングなのでしょうか。そして、主人公と同じ炎の紋章を持たせた理由は?


ディミトリの回想で見られる幼少期のエーデルガルト。この時点では、実験で髪色が変わる前の姿だ

草木原 幼少期にディミトリと別れた後からゲーム開始までのどこか、としか明示していません。ただ、エーデルガルトはアガルタの最高傑作と呼ばれていますので、手法が確立してから実行された、という意味でリシテアの実験よりは後だと思います。

そしてなぜ彼女が炎の紋章を持っているかというと、エーデルガルトは当初から主人公と同格のライバルとして設定していたからです。主人公が時間を止めた時にエーデルガルトがいるとそれを邪魔されるとか、最終面だと天刻の拍動が使えない…みたいなギミックも面白いんじゃないかと思ったのですが、そこまでは描けませんでした。

横田 すごいですね(笑)。

草木原 仕掛けは無くなりましたが、同じ紋章を持つことでエーデルガルトが主人公との共通点を感じたりして、ドラマ性も深められたなと思っています。


主人公との支援会話C+で、炎の紋章を持つことが明かされる。「紅花の章」へ進む条件ともなっている重要なシーンだ


本日5月1日(金)より、期間限定で2019/5/4に開催した「ファイアーエムブレム EXPO」のステージ映像が公開されます!
豪華声優陣による、『蒼炎の軌跡』と『暁の女神』の幕間の「もしも」の物語を描いたボイスドラマや、Caroさんによる『風花雪月』主題歌初披露のシーンも余すところなく楽しめます。お見逃しなく!

ファイアーエムブレムEXPOⅡ 公式サイト
公開期間:5/1(金)18:00~5/7(木)17:59


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