『ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王』インタビュー(後編)(2017年7月号より)

前編に続き、左から、任天堂の山上仁志さんと中西健太さん、インテリジェントシステムズ(以下イズ)の草木原俊行さんと樋口雅大さんに、ここからはネタバレありでお聞きしています。キャラクターがどう肉付けされていったのか、世界設定も含めてディープに迫っていますので、クリアしてから読むことを推奨します!

前編はこちら

・記事は修正している箇所もありますが、基本は掲載時と同じものになります。
・ネタバレも含んでいます。

セリカの設定の変更

── セリカがもともと王女であることを知っているのは、『外伝』とは大きな変更点ですよね。

草木原 それはアルムとセリカが2章の終わりで衝突する動機付けをしたかったのが大きいです。そこで王族であるというバックボーンをつけたくて、10歳くらいまでは離宮で暮らしていたという設定にしました。セリカは2章の最初で弔いの鐘を聞いたときに、父親をよく思っていないようなことをにおわせていたり、王族に対する微妙な感情を見せています。その結果、アルムが口にする、ソフィアの王女様が生きているらしいという言葉を聞いたときに強く反発してしまうんです。

各土地の特色の掘り下げ方

── 『外伝』ではとくに何も説明されていない各土地ですが、今回はかなり細かく掘り下げられていますよね。

草木原 はい。まず年表を読み込みまして、ソフィアとリゲルがどうなったらこういう状況になるんだろうと掘り下げた結果だったりします。それによって後から設定を付け加えたりもしています。

── 例えばどんなところでしょうか?

草木原 例えば、神々の盟約があって長期的に戦争のような衝突がないのに、軍事力を2国が保持しているのはおかしいですよね。リゲルはともかく、ソフィアが。そこで、ソフィアの東には海賊がいるので、数百年前にソフィアの東に海賊の国があったという設定を追加しました。それに対する防衛としてソフィアの南には砦が築かれたという設定をつけるなどして、すでにあるものの理由を設定しています。ほかにも、なぜドーマの塔があそこにあるのかとか、ワールドマップ上のものにはひと通り解釈を入れていってます。

── オレンジがいっぱいあるのは?

樋口 (草木原さんに向けて)それ言うの?(笑)

草木原 バレンシア……オレンジですから。作物が育たなくなったソフィアなんだけど、不思議とオレンジだけはよく育つという。

一同 (笑)

草木原 でも、ちゃんと理由もあるんです。僕はずっと「回復床って何だ?」って思っていたんです。

── 『外伝』のピンクの床ですね。そこにユニットが立つと回復できる。

草木原 ええ。僕は自転車に乗っているんですが、ロードバイクにおける補給というのは、糖分とかを摂取する栄養補給ポイントなんです。なので今回、回復床にはみかん箱を置いておこうと(笑)。

── 糖分やビタミンの栄養補給にみかんという解釈ですか。

草木原 すると、背景のデザイナーがのってきて、村にいっぱいみかんを置いちゃったんです。

一同 (笑)

草木原 アルムとセリカが再会してバルコニーで躓くムービーのシーンも、ただ躓くだけじゃなくて、何か動くものが欲しくなり、みかん箱を置くことにしました。「なぜこんなところにみかん箱があるんですか!?」っていうのはみんなから聞かれたりもしたんですけど、「ドゼーがソフィア城に籠城するときに備えて、みかんを備蓄として置いていた」って答えました。

一同 (笑)


▲再会と別れのシーンに華を添えるのは、ドゼーが備蓄したオレンジでした

幼少時代とスレイダーの大出世

── 幼少時代を入れたのはなぜですか?

草木原 自分が『外伝』をプレイした当時の記憶として、2章が始まってセリカが出てきたときに「誰だこれ」って思ったのが強かったからです(笑)。説明書を読まずにプレイしていると、セリカって2章で唐突に出てくるキャラクターなんですよね。その思いが強かったので、アルムとセリカの絆をまず描こうというのはわりと早い段階で方針として決めました。運命の子と言われている2人なので、そこをちゃんと幼少期で描ければ2章になったときに「誰だこれ」にはならないだろうと。

山上 最初にそのオープニングの映像を観たとき、「あれ、こんな話だったっけ?」って思いました。

一同 (笑)

中西 当時、山上もデバッグで触れただけで説明書はほとんど読んでいませんでしたし、草木原さんも僕もたまたま説明書が手もとにない状態でプレイしていたので読めなかったんです。しかも今のお客さんに対しても「ストーリーは説明書を読んでください」というわけにもいかないので、世界背景を見せるのは正解だったと思います。

── 大枠のストーリーがわかりやすくなりましたよね。そして、スレイダーにはびっくりしました。

中西 すごく出世しましたよね。

草木原 スレイダーってもともと印象的じゃないですか? 何が印象的かって、ドゼーを倒したときに「あいつはドゼー様の替え玉だ」ってさらりと衝撃的なことを言って撤退して、それっきり二度と登場しないという。

一同 (笑)

草木原 そんなインパクトがある立ち位置だったのと、序盤を通して話を引っ張る悪役が欲しかったので、スレイダーに活躍してもらいました。もちろん、ドゼーの配下じゃないといけなかったというのもありますけどね。


▲序盤から大活躍のスレイダー。捨て台詞の1章後もちゃんと登場します

貴族社会を描くためのキャラクター設定

── クレアはだいぶ『外伝』と変わりましたよね。

草木原 はい。『外伝』のクレアのビジュアルは、ゲーム中のグラフィックだとカチュアっぽくて、イラストだと赤い髪の女の子なんですよね。どちらに合わせようか悩みもしたんですが、今回は貴族社会をちゃんと描くということをテーマにしていたので、今のような形になりました。つまり、貴族である彼女の生家にはクレーベという立派な後継者がいるので、その妹は比較的ゆるく育てられているだろうと思い、貴族の家で育てられたいい子というキャラクター設定になっています。

── 見た目もクレーベありきと。

草木原 そうですね。クレーベの妹というところからです。

── その貴族社会をちゃんと描こうというのはどんな意図があったんですか?

草木原 個人的な感想なんですけど、最近のファンタジー全般で、王族は一般の人とわけへだてなく接するようなタイプが当たり前になっているような気がするんです。でもそれはおかしくて、リアルに考えていくとこういう王族って大体2代くらいで滅びるような気がしたんですね。専制君主制を維持できない気がするというか、わりとすぐに共和制に移行していくと思うんです。

一同 (笑)

草木原 もちろん、現代のお客さんに共感しやすくするために、多くのものがそういうキャラ付けを行っているのはわかっているのですが。なので、今回はちゃんと貴族の縦社会、平民と貴族の間に明確な線引きがある社会というのを描こうと思ったんです。そういった最近手薄だった縦の部分を描くことで、骨太な中世観を表現したかったんです。

中西 アルムが平民出身で、そこでの貴族と平民の対比も欲しかった部分ではあります。

── しかし、さすがクレーベは、ソフィア一と謳われているわけです。

中西 なんかふくみがありますね。

── あんまり育たないとか思ってないですよ。

一同 (笑)

草木原 クレーベは解放軍のメンバーとかなり支援関係をもっていて、まわりに解放軍がいると戦い抜ける強さをもっているんです。そういうフォローもちゃんと入ってはいるんですよ。

各キャラクターの掘り下げ方

草木原 キャラクターは結構理詰めで配置されていて、タイプがあまり偏らないように分散させています。例えばフォルスは副官ということで真面目気味に振っています。もともとの『外伝』のテキストが少なかったので、キャラクター設定は立ち絵や顔グラフィックの雰囲気、セリフの端々から感じられるものを誇張して付けていったんです。

── レオとかも?

中西 レオも原作だと2言くらいしかセリフがないんですよ。

草木原 だから、その数少ないセリフとか、後日談を見て広げていってます。原作の顔グラフィックがちょっと中性的な印象だったのと、「バルボの兄貴」というセリフから受けた印象を誇張してああなっていきました。

── その広げ方がすごいですよね。

草木原 とはいえ、ゲーム中の顔がメインなのかな? っていうキャラも、よく見たら同じ顔が多かったりして苦労しました(笑)。

── 結局、絵はイラストとゲームのどちらを重視したんですか?

草木原 両方を眺めながら要素を取り入れつつ、掘り下げていきつつなんですけど、左さん(キャラクターデザイン)からご提案いただいたものも多いです。実は半数ぐらいのキャラクターは声を先行して収録していたので、左さんに元のグラフィックとイラスト、声を提示してお任せしているものもあります。(左さんへのインタビュー記事はこちら


▲『外伝』を知っていると、デューテのボクっ娘にもだいぶ驚きました!

仮面の騎士について

草木原 アルム編で何回か登場して物語を引っ張るのがベルクトなら、セリカ編で話を引っ張る役割が仮面の騎士になります。

── セリカ編にも必要だということでしょうか。

草木原 そうですね。既存のキャラにそういった新しい役割を与えるわけにはいかないので、新キャラを出そうと。

── それが仮面をつけた騎士になったのはなぜだったんですか?

草木原 いくつか理由はあるんですが、ひとつに『FE』といえば仮面キャラだろうというのがありました。

樋口 初期設定として、とあるキャラに仮面の必要性を伝える、という案もありました。

草木原 それはシナリオには組み込めなかったんですが、「バットマン ライジング」の映画のなかで、「愛する者を守りたいなら、仮面をつけろ」って、バットマンがとある人物に伝えるシーンがあるんです。そういうことを教える人にしたかったというのもありました。で、もうひとつの理由がアルムの方のお話で、エフィがアルムとどうなるんだろうっていうのと一緒で、セリカに対するちょっと素敵なキャラクターの位置付け、というのもありました。

── で、気になるのが仮面をとったあとですよね。この人「下衆どもめ」って言ってた人ですよね?

一同 (笑)

草木原 仮面をつける目的の部分が主な理由でしたが、ギャップのあるキャラっていう意図もあったように思います。中西さんからの反応も良かったんで。

中西 さっきも言いましたが、そういうキャラ付けは新キャラに入っているぶんにはいいかなって思っています。


▲仮面の騎士。まだ遊んでいない人は、ぜひそのギャップも楽しんでもらいたい!

大河の非情さを担う新キャラ・フェルナン

草木原 仲間になりそうでならないのが、フェルナンですね。戦記物、大河ドラマの非情さは、思い通りにいかないところでもあると思っていて、そういう部分を担ってくれています。

── 草木原さんは以前に「自分にとって『FE』に重要なことは、大河感だとか戦記物だ」というお話をしてくださいました。

草木原 そうですね。本当は個人的には悲しいお話は好きではないんですけどね。

── でもシリーズとしての深みを持たせるために大河感を強調したかったと。

草木原 はい。手を伸ばしたいんだけど伸ばせない。届かない人もいるのかなって思っています。

樋口 フェルナンにしてもベルクトにしても、貴族主義という立場からの思いや尊厳があるんですよね。その尊厳は平民からすると違和感をおぼえるものであったとしても、貴族側にしてみたら歩んできた道が違うわけで。ベルクトはそういう思いも持ちつつ、リネアを大切にする青年であったり、リネアはそんなベルクトについていくわけですから。今回はそれぞれの関係性や物語性を重要視していきたかったんです。

中西 みんな悪人ではないんですよね。

草木原 みんなそれぞれの立場で正しいことをやろうとしていて、それが結果的にぶつかるという感じなんです。

── もう悪いのはダッハとかガッハぐらいですよね。

中西 ドーマ教団とかね。

一同 (笑)


▲思想の違いから解放軍と決別し、ベルクトの配下となり現れるフェルナン

アルムが左利きになった理由

── 今回シリーズ初の左利きなんですよね。

草木原 イズとしても、『FE』の主人公で左利きのキャラクターは初めてでした。

── ではなぜ左利きに?

草木原 いくつか理由があるんですが、そのうちのひとつはキャラクターのポーズにバリエーションがなくなってきたところで、左利きにしたら新しいパターンが増やせるという提案を、モーションチームからもらったというのがひとつ。あとはアルムって、僕の中では力でねじ伏せるような覇王のイメージをもっていたんですね。かのアレクサンドロス3世も左利きだと言われていますので、そのイメージもあわせて乗せています。

中西 左利きのおかげでセリカとの聖痕対比もうまくできました。

草木原 そのメリットもありましたね。


▲シリーズ初の左利きキャラクターとなったアルム。聖痕も左手の甲に

アカネイア大陸の登場と関係性

── 6章でアカネイアに渡れるのがとてもうれしかったです。

中西 「ぜひやってください」と強く言いました。原作だとアルムとセリカが合流すると物語自体が終わっちゃうんですよね。

── 一緒の軍に入れて動かすことはできませんでした。

中西 そうなんです。だから、ぜひともその先をつくってほしかったんです。それにせっかくつくるんだったら、高難易度のダンジョンで、かつ「アカネイアに渡れないですかね?」って相談をいろいろとさせていただきました。アカネイアに行きたかったのは、昔『ポケットモンスター 金・銀』を遊んでいたときに、カントー地方に行けた感動がすごかったので、ああいうのを味わえるものにしたかったんです。

草木原 せっかくキャラ育成が楽しいゲームなのに、育ったあとは使いみちがないのは僕もさみしいと思っていたんです。で、樋口に相談したところ、「アカネイアのキャラを出さなければいい」と言ってくれたんでつくることにしました。

── アカネイアキャラを出さなければいいと。

樋口 そうですね。いきなりマルスが出てきたりするのはさすがに違うなと思ったんです。その時代にももちろん彼らは存在しているのですが、本作ではそっとしておこうかと思いました。

草木原 なので、アカネイア大陸にはテーベの塔というマップしか登場していなかった失われた古代都市があったので、これはいいぞとばかりに下へ進んでいく形で掘り下げてみました。

サブタイトルの「もうひとりの英雄王」とは

中西 まず『外伝』のリメイクだからといって、『外伝』とつけてしまうと、初代しか発売されていなかった当時と違い、今はシリーズが多く出ていますから、どの外伝なんだよってなりますよね。そこで、今回はリメイクを表す言葉として「エコーズ(反響)」と、昔のタイトルが新しくなって帰ってくるという意味で名付けることにしたんです。ですので、もし今後もリメイクタイトルがあるならすべて『エコーズ』という名前にするのもいいかなと考えていたため、差別化するためにはサブタイトルが必須だったんです。『外伝』はもともとマルスに対しての裏主人公アルムの話だったので、「もうひとつのファルシオン」であったり、対比する言葉を考えていきました。最終的に、英雄王という言葉はマルスにしか使われていないものだったので、彼に対する意味でアルムに「もうひとりの英雄王」と名付けています。

『外伝』と年表の年代が違うのは?

中西 『外伝』の暦はアカネイア暦で書かれていたんです。それを今回は新たにバレンシア暦にすることにしました。

草木原 バレンシアはドーマとミラが興した大陸で、かつドーマとミラがまだ生き残っていて支配力が強いですよね。そうなってくるとアカネイアの年号を使おうとはせずに、独自の年号をつくるだろうなと考えて、バレンシア暦を導入しました。

── アカネイア暦と辻褄は合わせつつ。

中西 はい。時代背景は『暗黒竜』と『紋章の謎』の間の1年間ではありますからね。そこはまったく新しい時間軸というわけではないです。


▲『外伝』時の資料によると、幼少時代はアカネイア暦600年頃となる

メインテーマに綴られている思い

── エンディングにはJanis Crunchさんの歌が流れますね。

中西 実はこの曲に関しては、仮歌が入った状態で初めて用意されることを知りました(笑)。ただ、聴いた曲がとても良い曲でしたし、『if』に引き続き歌えるバラードが入っているのはいいなと思ったので入れていただいています。

── タイトル画面のフレーズにもなっている、このメインテーマ「アルカディアの継ぎ人」のイメージを教えてください。

草木原 ミラの死と再生です。『エコーズ』全体のテーマとして、神の時代を人の手で終わらせ、神々から継いでいくというものがありますので、そういったことを歌詞にのせています。

樋口 ミラがバレンシアを継いだ人間たちに向けて歌っている感じで、歌詞の中には星とかオーブに関することがちりばめられています。

── 草木原さんはこれで作詞家デビューとなるわけですが、すらっと書けたんですか?

草木原 けっこう苦労しました。ただ作詞は楽しかったです。一文字変えるだけで脳裏に浮かぶ景色が変わるんですよね。

── 曲が先にあったんですか?

草木原 金﨑(猛さん。本作のサウンドディレクター)が先に曲をつくってくれて、「ここに何文字」という指定をもらって、そこに合わせて書いていきました。

── ちょっと書いては樋口さんたちに見せてといった?

草木原 いや、誰にも見せなかったです。

樋口 そうなんですよ。最後に「こんな歌詞ができましたー」って見せられて。僕はBGMにコーラスを入れることは聞いていたのですが、EDに歌が入ることは知らなくて「これはいったい!?」って(笑)。しかも、そのときは金﨑がサンプルで歌っているデモと一緒に渡されたんですよ。もうね、よけいに怪しくて。

一同 (笑)

草木原 金﨑の歌っているバージョンもいいですよ。個人的には「ファイアーエムブレム サイファ」のイベントなどで弾き語りをしてほしいです(笑)。

『FE ヒーローズ』との違いについて

—— スマホアプリ『ファイアーエムブレム ヒーローズ』(以下『FEH』)でエフィはアーチャーになっていますよね。

中西 あえてそうしたようです。『FEH』での配信が、『エコーズ』の発売よりも前だったので、何かしらのクラスに決め打ちしてしまうとそれが正解だと思われるんじゃないかというのもありました。

草木原 あと、あの時点の『FEH』サイドでは弓キャラが欲しかったみたいですね。

—— ちなみにルカが皮肉屋と説明されているところは?

草木原 ルカに関しては、冒頭でマイセンに対してのセリフで「歳をとられた」って言いますよね。

—— そこから来ているのかなとは思っていました。

草木原 そこから広げたので、もともと礼儀正しいけど皮肉屋という設定はあるんですけど、ゲーム中で皮肉を言う機会が結局あまりなかったという(笑)。目の前に威張り散らしているような人がいると、彼は結構えげつないことを言うと思いますが。

—— なるほど(笑)。ほかに『FEH』関係でこれは言っておきたいということはありますか?

樋口 ちょっと違うんですが、マスコットキャラクターのフェーちゃんは『FEH』からとって命名していますけど、エフィは『FE』にひっかけているわけではないです。村娘としていちばんイメージにあいそうな名前を検討した結果、エフィとしました。

『ファイアーエムブレム 覚醒』とのつながりについて

── ミラの大樹を思わせるものなどは、『覚醒』とのつながりを意識して盛り込んだものなんですか?

草木原 そこまで強くは推してないんですけど、未来でああなっているので、過去でも少しつながりが見えたほうがひとつの世界として成り立つのではないかと思い、端々にそういった要素は入れています。

中西 シリーズの設定では、『覚醒』がいちばん最後の物語なのもありますし、あの大陸をもとにした物語ですからね。

草木原 フリアの港も『覚醒』のフェリアの港と少しつなげてあります。

ユーザーへのメッセージ

樋口 『外伝』をプレイずみの方も、まだプレイしたことのない方も楽しんでもらえるものをつくりたいと考えて制作してきました。手に取っていただいて、かつ盛り上がっていただけているのであれば、とてもうれしいです。『覚醒』『if』とは違った、少し昔を掘り起こすタイトルにはなりましたけども、今後もこうした試行錯誤と新しいチャレンジをしていきたいと思っています。ですので、『エコーズ』を遊びながら、次のSwitch版を楽しみにお待ちいただければと思います。

中西 昔から『FE』を遊んでいらっしゃる方、最近遊び始めた方、そして『FEヒーローズ』や『幻影異聞録 #FE』「ファイアーエムブレム サイファ」から入ってきた皆さん。サイファ祭などのイベントに行くと、シリーズにはいろんなお客さんがいるのがわかるんですよね。で、本編のゲームはそういった方々みんなが楽しんでもらえる港のような存在であってほしいと思っているんです。今回は、古参の人にはちゃんと『外伝』って思ってもらえるように、最近入ったお客さんには新しい『FE』として楽しんでもらえるようにしたいと考えていました。結果、反応を見ているとそれを達成できたかなと思っています。まだプレイをされていない方は、ちゃんと『外伝』にもなっていますし、新しい体験をすることもできますので、ぜひ遊んでいただきたいなと思います。

草木原 開発としてはだいぶ危ない橋もわたり、怒られつつのハラハラとしたプロジェクトではあったんですが、なんとか無事に終わってすごくホッとしています。今回は少し過去シリーズとは変わったタイトルになっているかと思うんです。それでもプレイしていただいた方々から「『FE』っぽいよね」と言っていただけるとすごくうれしいですし、そういった声があるのもちゃんと届いていますので、本当に良かったなと思っています。

山上 元は25年前のタイトルなので、今回の開発スタッフには当時のスタッフなんてほとんどいないんです。そんななかで、新しいスタッフが頑張り、ちゃんと『外伝』だと感じていただけるものを目指しました。インテリジェントシステムズと任天堂は、みなさんが好きなところをシリーズに残していきたいと思っています。おかげさまで、3DSで発売したタイトルたちは、たくさんの方々に遊んでいただけました。私たちもいろんな欲張った開発ができるようになり、本作の開発も本当に楽しかったです。この後、Switch版にいきますし、今後も開発の人間は変わっていくかもしれないですが、私たちは大切なものを引き継いでいくことをお約束します。皆さんも「『FE』なら買って大丈夫だ」って思っていただけたなら、ぜひ次の世代にも伝えてほしいです。これからもよろしくお願い致します。

前編はこちら


<関連リンク>

ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王


(c) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS

トップへ戻る