『ヨッシークラフトワールド』開発資料も公開! スタッフに訊くウラ側のはなし

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ビッグヨッシー登場! 工作の世界を、遊びのネタへと広げるために


地形の工夫

おうちの屋根は、輪ゴムで引っ掛けてある

赤い液体の正体は、バットに入ったスライム。いちごソースのような色。スポンジの足場はマシュマロ工作。ホントのお菓子っぽい!

クラフトン 顔は折り紙の風船、体はお菓子の箱、足はペットボトルキャップ 顔はマジックで書かれていて表情が変わる

ヨッシーパンチ 紙コップや、着色したゼリーのカップなどでできたヨッシー型の工作。背中のカップが空いてヨッシーが乗り込む。胸にはのぞき穴も

山本 「ヨッシーパンチ」は、構造を検証して製作しています。その構造で実際に動くのか、一部は実際に作って確かめたりもしました。

手塚 『ウールワールド』のときは手芸をしていたんですよね? ゲームを作ってるはずなのに、変な仕事ですね(笑)。

一同 (笑)

山本 グッド・フィールが入っているビルに、有名な手芸用品店がありまして。必要があるとデザイナーが買いに行っていました(笑)。

もっとガコガコしたものを! 工作強化月間

—— 工作やコース設計など、任天堂側からはどのような提案などをしていったのでしょうか?

手塚 工作自体はヨッシーらしくてステキなんですけども、もっとネタに持っていくと良くなるってアドバイスをしたんです。

松宮 もちろん最初からしかけらしいしかけは入っていたのですが、こちらからも提案していきましたね。

手塚 そういえば一番最初のコースは、何度も作り直されましたね。最初からいっぱい詰め込みすぎると遊びづらくなってしまうので、間引いたり変えたりして、形を整えていかれました。

松宮 最初から汽車はあったものの、コースの中でどう関わってくるか、どういう風に遊ばせるのかっていう部分で苦労しまして…。

渡辺 汽車に乗ること自体は楽しかったんですけどね(笑)。

山本 そういう中で、汽車のパーツを集めて組み立てるというしかけを、松宮さんから提案していただきました。

松宮 工作といったら、組み立てることじゃないですか。大きなものを組み立てるのはどうですかね? と。

山本 私は最初聞いたとき、「一生懸命作った汽車がバラされたー!」と思いました(笑)。

一同 (笑)

山本 すごくこだわって作っておりまして…「エンジンの付き方としてここに置く必要がー」「ピストンが首振り式になっているからー」「ここに蒸気が通ってー」と。工作ではあるものの、実際に走れるような構造になっているんです。

最初のコースで印象的な汽車。それぞれのパーツをよく見てみて

—— そのこだわりがあるからこそ、バラして組み立てるものにもできたということですね。

渡辺 工作の見た目についても、完璧に作られすぎていたので「もっとガコガコした(不完全な)感じのものを!」と提案しました。少し不格好なほうが、それらしく見えると思ったんです。幼稚園児の工作のレベルとしても、腕が上がりすぎているじゃないですか(笑)。

山本 それを受けて、チャレンジコースの「ヨッシーパンチ」を追加しましたね。「もっとガコガコ動くもの」として。

渡辺 工作でもっと遊べるものにしよう、っていうタイミングで、そういうものを積極的に入れていったんですよね。工作強化月間みたいな。

—— 工作強化月間!

松宮 ガコガコしたものだったり、組み立てるものだったり…。

手塚 そういったことのほかにも、『Newスーパーマリオ』シリーズなどの制作で実績のあるレベルデザイナーが一緒に制作に加わっていたり、それから今回は画面の奥にもタマゴを投げられるので、もっとタマゴを投げる場面を増やしたりといったことは任天堂側からアドバイスした気がします。

—— 『ヨッシー』ならではのアクションも、同時に強化していったわけですね。グッド・フィールさんのほうでは、Wii『ワリオランドシェイク』やWii『毛糸のカービィ』などさまざまなグラフィック表現を使ったアクションゲームを手がけてこられてきたように思います。蛭子さんから見て今作はいかがですか?

蛭子 弊社はモチーフを表現するのが得意ですので、その強みを生かせたかなと思います。それだけではなく、今まで弊社は平面のアクションゲームを中心に作っていて、今回のヨッシーに関してもその流れではあるのですが、その中で奥に投げるタマゴなど、ほどよく立体的な要素も入っています。弊社としても新しいことに挑戦できたと思います。

手塚 グッド・フィールさんだからこそできたと思います。こちらからの細かい要望にも応えてくれましたし、最後の最後まで粘り強くゲームをより良くされようとする姿勢は素晴らしいと感じました。

2Dアクションでありながら、奥や手前に進んだり、タマゴを投げたりする場面も!

まだまだ聞きたい! ヨッシーあれこれ

工作の世界で遊ぶヨッシーの、さまざまなウラばなし。最後は、ちょっとした質問を投げてみました。繰り返し遊んでコンプリートを目指すことはもちろん、いろんな発見をしてみてくださいね!

 


ヨッシー自体の質感は、どういうものであり どのように決まっていったのでしょうか?

松宮 この質感自体は、フロッキー加工っていう名前が付いています。

山本 一番最初は、本物のヨッシーだったんですけど。

—— 本物の…?

山本 『マリオ』シリーズに登場する、通常の質感のヨッシーですね。背景が現実の世界に近い工作物でできているので、通常のヨッシーを立たせると違和感が生まれてしまって。そこで、この世界観に合った姿にした方が良いんじゃないかと模索しました。

手塚 だって、「ヨッシーは何で作られているの?」って思うじゃないですか。

—— (笑)

山本 ただ、あまり工作感、たとえばダンボールで作ったような姿にするとヨッシーのフォルムが崩れてしまいますから、なるべく標準の姿を維持したまま世界になじむフォルムを目指しました。粘土やフィギュアのような姿も試作した中で、印象の良いものということでフロッキー加工に落ち着きました。実際のおもちゃの人形などに使われている、ベルベット調の加工ですね。

短い起毛のような質感。目はフロッキー加工ではなく、テカテカッとしている。そこに映るものはなあに?



難易度の調整は、どのように意識されたのですか?

松宮 ヨッシーの世界を楽しんでもらいたいという想いがあるので、難易度を高くするというよりは、楽しめる難易度を目指しました。本作はフラワーを集めて次のエリアに進む構成になっているので、コース中に登場するフラワーだけではなく、ウラでコポチを見つけたり、クラフトンのさがしものだったりと、コースを何度も遊べばある程度は集まるようにしています。

—— ただ、全部集めようとすると、手強いですね。

松宮 そうですね。そこでパタパタヨッシーのモードを用意して、それも合わせた難易度調整をしました。『ヨッシーアイランド』からのやり応えを求めるお客さんもいる一方で、かわいいヨッシーの世界を楽しみにして難易度に面食らうお客さんもいるかと思いますので、パタパタヨッシーを使ったときにどういう救済措置が用意されていればいいのか、という部分で気を配っています。たとえば、フラワーが近くにあるとお知らせが出るようにしていますが、あくまでヒントに留めておいて、見つけたときの喜びは奪わないようにしています。

さまざまなチャレンジがあり、すべてコンプリートしようとするとグッと手強さがアップ

竹を隠すなら竹藪の中。魚を隠すなら海の中!? 「さがしもの」は、DSiウェア『アッタコレダ』の経験が生きているのだとか


きせかえ工作はどのように生まれたのですか?

山本 開発初期から構想があり、最初はヨッシーのコスチュームとして考えていました。頭に付けるネコミミであったり、シッポだったり。もともとは、初期の構想(2人のヨッシーでオモテ・ウラを遊ぶ)のころに、自分のヨッシーに特徴付けをするために用意した要素だったんです。開発が進んでテーマが固まってきたときに、その必然性が薄くなってしまったので、工作を身につけるという形に落とし込みました。

渡辺 それにヨッシーに付ける細かいパーツとなると、何でできていて誰が作っているのか、というところで説得力が無くなってしまうんです。せっかく工作が良くできているので、それを生かす方向にしました。

—— 見た目のインパクトもありますね。

松宮 ヨッシーが工作を手で持っているところもかわいらしいですしね。

山本 あれは、渡辺さんが「手がかわいい!」というので、手で持たせることは絶対になってしまったんですよ。

一同 (笑)

渡辺 手で持っているのが、子供が遊ぶ電車ごっこみたいだなって。

複数のヨッシーに同じものを着せることもできる。いろんなヨッシーに着せかえをすれば華やか!


さいごに、読者のみなさんへメッセージ

山本 1つ1つのコースを深く作り込んでいるので、ゲーム性だけでなく、見て楽しんでもらいたいですね。「さがしもの」を入れたのもそうですけど、いろんな工作を見てほしいです。この世界観を堪能してもらえたら嬉しいです。

蛭子 ウラもあるので、単純にボリュームは2倍になっています。コースを何度も遊んで、長く楽しんでください。

手塚 ヨッシーというと、最近だと『スマブラ』で使ったりする人も多いかと思いますけど、アクションの方を遊んでいない人はまだまだたくさんいらっしゃるかと思います。ですので、ヨッシーを知っていて、まだヨッシーのアクションシリーズを遊んだことがない人は、ぜひ遊んでみてください。ニンテンドーeショップで体験版も配信しているので、まずはどんなゲームなのか知ってほしいと思います。

最初のコースを、しっかり遊べる体験版


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