ポーキー(「MOTHER」シリーズより)【任天堂図鑑】

「主人公のお隣さん」が、いつしか世界を揺るがす悪役に…!? 「MOTHER」シリーズで活躍した、ポーキーについて紹介します。

※本記事は『MOTHER2』『MOTHER3』のネタバレを含みます

[ハード略称] スーパーファミコン=SFC、ゲームボーイアドバンス=GBA、ニンテンドーゲームキューブ=NGC、Nintendo Switch=Switch

プロフィール/基本情報

フルネームはポーキー・ミンチ
『MOTHER2』の主人公・ネスの隣人であるミンチ家の長男で、金髪で隠れた両目と、ふくよかな体型がチャーミング(?)な少年です。

『MOTHER2』(2022年/Nintendo Switch Online)より
『MOTHER2』(2022年/Nintendo Switch Online)より

『MOTHER2』の冒険は、とある夜、ポーキーがネスの家を訪れるところから始まります。
隕石の落下現場で行方不明になった弟・ピッキーを探すため、いっしょに来てほしいと頼み込むポーキー。ネスはなぜか凶暴化している動物たちとバトルしながら、ピッキーを探しに向かいます。

『MOTHER2』(2022年/Nintendo Switch Online)より

ちなみにポーキーもバトルに参加してくれますが、泣き真似をしたり、敵に謝ったり、ネスに文句を言ったり、裏切ろうとしたりするだけで、まったく役にたちません。

ネスの顔見知りだけど、ちょっぴりやっかいなトラブルメーカー…という印象のポーキー。この後、ネスと仲間たちは世界を救うという使命のもと冒険に旅立ちますが、一方でポーキーもまた、大いなる運命に巻き込まれていくのです。

初登場作

MOTHER2(1994年/SFC)
ネスは故郷であるオネットを旅立ち、さまざまな街へ立ち寄りますが、その行く先々でポーキーと出会います。ただし、知り合いではなく「冒険をジャマする敵」として…。

『MOTHER2』(2022年/Nintendo Switch Online)より

本作の黒幕・ギーグは「マニマニのあくま」という幻影マシーンを送り込み、人々を洗脳していました。ハッピーハッピー教の教祖・カーペインターさんや、フォーサイドの実力者・モノトリーなど…。
ポーキーはマニマニの悪魔に魅入られた人々に取り入り、彼らの悪事に加担します。

主な経歴

キャラクターのターニングポイントとなった作品、大きな活躍をした作品など、特筆すべき作品をいくつかピックアップします。

ネスたちの前に立ちはだかる悪のこころ

MOTHER2(1994年/SFC)
その後もネスたちの行く先々でポーキーが先回りし、何かを企んでいるようすが見て取れます。トトの町、スカラビ、魔境、地底大陸…。

なぜポーキーが悪の道に走ったのか、作中ではっきりと説明されません。他の人たちのようにギーグに洗脳されたのか、それともそういう「素質」がもともと彼の中にあったのか…。

ネスの心の中の世界「マジカント」で登場した際は、ネスのことがうらやましく、本当は仲良くしたいと語ります。

マジカントのポーキーは「ネスの視点から見た彼」でしかないので、実際のポーキーがそう考えていたかどうかはわかりません。ただ、ネス自身はどんなにジャマされても、ポーキーは友人に違いないと思っているらしいことが見て取れます。

そして、ネスたちは長い長い冒険の果てに、黒幕であるギーグと対決することになるのです。

ポーキーとの決着(クリックで表示/ネタバレ注意!)

ギーグがいる過去の世界に行くためには、どせいさんたちとアンドーナッツ博士が開発した「スペーストンネル」でタイムトラベルする必要がありました。スペーストンネルには生命体を乗せることができないため、ネスたちはロボットに魂を移し、決死の覚悟で過去へと向かいます。

ギーグと対面するネスたちの前に現れたのは、不思議な機械に乗った「じゅうそうびポーキー」でした。

ネスたちを挑発し、邪悪な意志そのものとなったギーグと共に攻撃をしかけてくるポーキー。
しかしギーグは、ネスと仲間たち、世界中の人々の「祈りの力」によってついに倒れます。ポーキーは「どこかのせかいにもぐりこんで ひとまず つぎのプランをねるつもりさ」という捨て台詞を残し、どこかへ姿を消すのでした。

エンディングでは、「ここまで おいで! おしりペンペーン」という手紙がネスの元へ届けられます。ポーキーはいったいどこへ…?

ポーキーふたたび!

MOTHER3(2006年/GBA)
シリーズ続編の『MOTHER3』でもポーキーは登場します。主人公・リュカたちが住むノーウェア島は、「キングP」と名乗る黒幕と、その配下であるブタマスクたちによる侵攻を受けていました。

『MOTHER3』(2024年/Nintendo Switch Online)より

キングPの正体は、『MOTHER2』の物語のあと、さまざまな時代や空間を移動したのちにノーウェア島にたどり着いたポーキーでした。永遠の命を得たポーキーはいろいろな時代から人々をさらって洗脳し、ブタマスクとして従えたり、アンドーナッツ博士のようにむりやり協力させたりしていたのです。

そして物語の最終章で、ポーキーはリュカたちを「ニューポークシティ」へと呼び寄せます。そこはうわべだけのにぎやかさに満ちた、どこか子供っぽく、いびつな構造の大都会でした。

100階建ての「エンパイアポーキービル」の最上階で、ポーキーはリュカたちを待ち受けます。
ビルの内部は人々を洗脳する「よいひとおんせん」、ポーキーを気持ちよく勝たせて接待するためのゲーム会場など、彼の横暴かつ幼稚な権力を振りかざすための施設でいっぱい。

そして、とうとう最上階に着いたリュカたちの前にポーキーが現れるのです。

豚王の最期(クリックで表示/ネタバレ注意!)

ポーキーは、心は子供のままに永遠に年を取り続けた老人の姿となっていました…。

『MOTHER3』(2024年/Nintendo Switch Online)より

エンパイアポーキービルの地下で、リュカたちと対決するポーキー。マシンのエネルギーが切れて不利になった彼は、どせいさんたちとアンドーナッツ博士に作らせた「ぜったいあんぜんカプセル」の中に避難します。

このカプセルはあらゆる危険から身を守ることができるかわりに、入ることも出ることもできないことがアンドーナッツ博士から語られます。ポーキーはこのカプセルの中で、永遠の命を生き続けることになったのです。
そのことを知ってか知らずか、カプセルの中のポーキーは「あっかんべー」をしているのでした。

ちなみにニューポークシティには、『MOTHER2』でのネスたちの冒険が映画として上映されていたり、ゆかりのある品々が展示されていたりします。

マジカントのポーキーが語った「ネスがうらやましい」という言葉は、本心だったのかもしれません。

『スマブラ』シリーズでの活躍

大乱闘スマッシュブラザーズX(2008年/Wii)
『大乱闘スマッシュブラザーズX』では、アドベンチャーモード「亜空の使者」のボスキャラクターとして登場。無敵の「キングのぞう」でファイターたちを追い回したあと、『MOTHER3』で乗っていたマシンとともに襲いかかってきます。

『大乱闘スマッシュブラザーズX』(2008年/Wii)より

『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』ではフィギュアを入手可能。『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』ではポーキー自身こそいませんが、「ぜったいあんぜんカプセル」がスピリットとして登場します。これは攻撃力0、守備力10000という極端な性能で、まさに絶対安全な硬さを持っています。

出演作一覧

本人が出演している作品をまとめました。

※絵のみで登場している場合は含めません。リストは2025年8月現在のものです

『MOTHER』シリーズ

MOTHER2(1994年8月27日発売/SFC)
MOTHER3(2006年4月20日発売/GBA)

そのほか

大乱闘スマッシュブラザーズX(2008年1月31日発売/Wii)

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©1994 Nintendo/APE inc. Scenario:©1994 SHIGESATO ITOI
© 2006 SHIGESATO ITOI / Nintendo Sound:© 2006 HAL Laboratory, Inc. / Nintendo
© 2008 Nintendo / HAL Laboratory, Inc.
Characters: © Nintendo / HAL Laboratory, Inc. / Pokemon. / GAME FREAK inc. / SHIGESATO ITOI / APE inc. / INTELLIGENT SYSTEMS / Konami Digital Entertainment Co., Ltd. / SEGA

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