【現地レポート】「ゼルダの伝説」プロデューサーの青沼英二氏、フランス芸術文化勲章シュヴァリエを受章
2026年10月23日(金)、2023年にフランス文化省から発表されていた任天堂の「ゼルダの伝説」シリーズプロデューサー青沼英二氏への芸術文化勲章シュヴァリエの授賞式が文化省で行われ、カトリーヌ・ペガール文化大臣より授与されました。ニンドリ本誌の連載「パリ発任天堂レポート」を執筆している、フロラン・ゴルジュ氏が現地からその模様をお届けします。
青沼氏のクリエイターとしての歩みと、ゲーム文化の発展への多大な貢献が称えられた
フランス文化省が授与する芸術文化勲章は、芸術や文学の分野で優れた功績を残した人物、あるいはフランス国内外における芸術・文化の普及と発展に大きく貢献した人物に贈られる名誉ある勲章です。
日本人ゲームクリエイターとしては、2006年に同勲章を受章した『スーパーマリオ』や『ゼルダの伝説』の生みの親、宮本茂氏に続く栄誉となり、任天堂からは2人目の受章者となります。


今回の授与式では、カトリーヌ・ペガール文化大臣による約15分間の祝辞が大きな印象を残しました。大臣は青沼氏のこれまでの歩みや経歴だけでなく、ゲーム制作に対する独自の哲学にも深く踏み込み、その功績を丁寧に紹介。青沼氏の作品や創作姿勢に対する深い理解が感じられる、非常に内容の濃いスピーチでした。

これに対し、青沼氏も感謝の気持ちを込めたスピーチを披露。長年にわたり『ゼルダの伝説』を愛し続けてきた世界中のファンに謝意を表すとともに、これまでの創作活動を支えてきた開発チームの仲間たちについて、次のように語りました。
「私が今日ここに立つことができたのは、決して私一人の力ではありません。数えきれないほど多くの仲間である開発者たちが情熱と創造力を注ぎ、挑戦を続けてくれたからこそ、今日はあります。この賞はそうした仲間たちへの賛辞であると、私は受け止めています。」
また、スピーチの中でも特に感動的だったのが、長年にわたって自身を支え続けてきた夫人への感謝を述べた場面でした。青沼氏は、妻の変わらぬ献身的な支えに触れ、感極まった様子を見せました。
今回の授与式は、青沼氏の長年にわたる功績を称えると同時に、ゲームという表現媒体が芸術や文化の一分野として高く評価されていることを改めて示す機会となりました。世界中のプレイヤーに夢と感動を届け、ゲームの可能性を広げ続けてきた青沼氏。その豊かな創作人生を称えるにふさわしい、温かく感動的な式典となりました。
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