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『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』インタビュー3 気になるいろいろに迫る!

 
『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』ディレクターの桜井政博さんに、インタビューを行ったニンテンドードリーム3月号の特集。
ここではその内容を、(多少のアレンジを加え)数回に分けてお届け。
[インタビュー その1 はこちら]
 
 


 

■そのほかのファイターについても気になるところに迫る!

●大剣を振るうガノンドロフの姿

—— 既存のファイターにも、大きな変化があったものがたくさんありますよね。ガノンドロフは、スマッシュ攻撃で大剣を使うようになりました。
桜井
要望として、剣を使いたいという話も多かったですしね。いろいろなファイターも少しはリニューアルしたほうがいいとは思っているんですが、全部のワザを変えると全然違うキャラクターになってしまうので、スマッシュ攻撃のみに絞っています。
『トワプリ』版だった今までのガノンドロフが剣を使うのはいまいちな感じだったんですよね。細身の剣だと「剛腕を振るう」というイメージではなかったので、アピールで少し出すくらいで。でも今回は、もともとのガノンドロフが持っていた剣※を使うことができるいい機会でした。
※『トワイライトプリンセス』でガノンドロフが持っている細身の剣は、もともとガノンドロフが携えていたものではなく、ハイラル王国の賢者が所持していたもの

これまで以上にパワフルな印象の大剣を振るう一撃! 剣はゲルド族らしい模様入り!?


 
●見た目リニューアル!明るく活発なゼルダ姫

—— ゼルダの衣装は『神々のトライフォース』のデザインになっていますね。
桜井
『ブレス オブ ザ ワイルド』の全体を知った時、とても困ったことがありまして…。『スマブラ』のゼルダはどう考えても、『ブレス オブ ザ ワイルド』のゼルダにはできないなという。基本的に『スマブラ』のゼルダは魔法力を使って戦う王女然としたキャラクターでしたから。
そこで、今までの『スマブラ』ではゼルダキャラクターを同じシリーズに統一していましたけれど、今回はばらばらにしました。
『ブレス オブ ザ ワイルド』のリンク、『時のオカリナ』のガノンドロフと来て、ゼルダは『神々のトライフォース』のデザインにしています。
『神トラ』のイメージは、笑顔が素敵ですよね。『神トラ2』も含め、衣装や性格がいちばん映えるだろうと考えて選びました。
今回は麗人のような雰囲気は難しいので、明るく活発なイメージでデザインを決めたり、モーションを調整したりしています。
—— かなり印象が変わりましたね。
桜井
ガラッと変わりました。『トワプリ』の世界に設定すると、どうしてもダークな感じもありましたから。それに見た目だけではなく、実際に身体性能もだいぶ変わっていますからね。

 

こちらは『for WiiU』のゼルダ。顔立ちの違いによる印象はやっぱり大きい?


 
●ピチュー、プリンのファイターとしての立ち位置

—— ピチューは『スマブラDX』以来の参戦ですね。当時は「ピチューを使って勝てればすごい」という立ち位置でしたが。
桜井
今はそうではないですね。ハンデはある程度抱えているファイターですけど、それ以上にピカチュウに対するアドバンテージがあったりもするので、一概にただ弱いというわけではないです。それはプリンもそうですね。
すべてが公平に戦えるとは言わないですけども、昔みたいにこれを使えば明らかにハンデ、とは言い切れないと思います。

●こどもリンク復活でトゥーンリンクとのすみわけは?

—— こどもリンクはトゥーンリンクと立ち位置が似ている印象がありますが、両者の個性の違いを際立たせるように意識された点はありますか?
桜井
いろいろありますけれど、それは実際に触ってもらうのがいちばんだと思います。人によっては思ったより差は少ない、あるいは全然違うと思うでしょう。両者とも今までのシリーズに出ているファイターなので、過去のキャラクター性から大きく変えてはいけないですし。
リンクほど大きく見た目が変わっているならともかく、こどもリンクとトゥーンリンクはそれほど違いはないですしね。
—— それまでのファンが、違和感を覚えないようにと。
桜井
もちろんそれだけではなく、変えるべきところは変えていますが、キャラ性能を命にして、いままでのシリーズらしさを損なってはいけません。例えば「どちらかをふわふわしたジャンプにする」ような調整をすると、トータルバランス的にはメリハリがついたとしても、がっかりする人も出てきますよね。それぞれのキャラクターが持っているものを活かしたほうが、結果的によくなるのは確かです。
 

 
 

■今回のCPレベル9は強い!?

—— 『スマブラSP』では、CPレベル9が強くなったという声も聞こえます。
桜井
CPレベル9が弱い、という人もいるから頑張った点です。
—— これまでは、強いCPUは作れなかった…?
桜井
超ガチガチにすればできるんですけどね。
例えば、相手が攻撃した瞬間にジャストシールドを確実に発動させたりとか。でも今回のCPはそういう「超反応」とかではない、本当にロジックとして強いものにできないか、という方針で調整しています。相手の動きを見てから何かをするのではなく、いろいろな状況に反応してCPU側から積極的に攻めていくという。
—— それで今作のCPの強さが際立ったのですね。
桜井
昔から「CPレベル9はこれぐらいの強さで」と確定させているわけではないですが、今回は賢くなっているのは間違いないですね。
CPレベル9でも物足りないという人はまあまあいたので、このぐらいがちょうどいいんじゃないかなとは思いますけど。それでも、CPレベル9を3人相手にして勝っている人というのもいるんじゃないですかね。
ユーザーの幅はすごく広いので、好きなレベルで遊んでもらえればと思います。
—— 遊ぶ側が自分の技量に応じて選択できる、と。
桜井
少なくとも、レベル9を選んでいるということは、ある程度の歯ごたえを求めている人であることは間違いないので、強めでよいと思います。
また、スピリッツボードのようなものは難易度を固定しなければいけないのですけれど、「自分が超強いスピリットを持っていればなんとかなる」というようなアバウトさもある程度残しています。
 

■ファイターのバランスと個性

—— ファイター間のバランスを取るのも、大変な作業だったと思われますが。
桜井
調整チームというのが別にいて、非常に規模を大きくしています。モニターチームには上手い人に多く参加してもらっていますし、企画側にも話をする人、数値を打つ人、あるいはモニターの意見を聞く人というのが何人もいます。
ただ、バランスの調整に関しては、やればやるほど旨味が無くなるところもあります。正確に、フェアであることが良いこととは思いませんし。
また、本作の場合は1on1と乱闘で全然結果が違うというのも大きいです。1on1寄りに調整すると乱闘では重量級が比較的有利になったりすることもありますけれど。
—— 性能を平均するのではなく、個性を際立たせると。
桜井
個性はあったほうがいいんですけど、その中でも良い個性と悪い個性というのはあります。
例えば、ものすごく守りが堅い「待ち」に有利にしてしまうと、やっぱり遊んでいて面白くなくなってしまう。このゲームは攻めも守りも必要ですが、タイムが残り少ない場合はひたすら逃げることもできてしまいます。
—— 残り時間耐えれば勝てる状況なら、そうするかもしれません。
桜井
だけど、それはルール上どうしようもないんですよね。「逃げ」みたいなものがあったときは身体機能的なペナルティを課したほうが…という案もあったんですけど、判定がすごく難しいので止めています。
例えば、サムスが遠くでチャージショットを溜めていたらそれは「逃げ」なのか、コンピューターでは判断しきれないですよね。
—— 確かに、難しいですね。
桜井
それに、ユーザーのストレスになるような方向で制限をかけていくというのは、やはり面白さを削いでしまいます。
オンライン対戦は、そういう意味では本当はやりたくないんです。普通に仲間内4人で集まっているのであれば、「お前、やめろよそれ!(笑)」って言えば済みますし。本来『スマブラ』ってそういうゲームだったはずなんです。
大会になると、そういう「逃げ」の人はあまりいませんけどね。
—— それは、「見られている」という意識が働くからでしょうか。
桜井
見られていると姑息な手を使いにくいというのはあるでしょうけど、それ以上に、大会に出ている人というのはやはり強いので…。
—— 逃げる必要がないと。
桜井
そうですね。根本的に強ければ、逃げにはならないんです。
優位であっても油断なく攻め続けますし、負けていてもいつも最後まで逆転を狙う、ということなんじゃないのかなと。

ルール次第で逃げが有効かも変わる


 

 
続きは、まずはニンテンドードリーム4月号(2月21日発売)にて「スピリッツ」などを掲載予定です!
 
 
 
 

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