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『ファイアーエムブレム無双』 DLC第2弾「新・暗黒竜と光の剣 」追加パック インタビュー(2018年4月号より)

本作の有料ダウンロードコンテンツ(以下DLC)第2弾として、『ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣』に登場した新規キャラクター等を収録した「新・暗黒竜と光の剣」追加パック(詳しくはファイアーエムブレム無双 公式サイトへ)。今回は、本編ではNPCとして登場したナバールをはじめとした追加キャラクターや衣装、ヒストリーマップに、武器特性に……。

とにかく盛りだくさんのDLC第2弾の内容を、臼田ディレクターに訊く!

・記事は修正している箇所もありますが、基本は掲載時と同じものになります。
・ネタバレを含んでいる場合があります。
発表時の『ファイアーエムブレム無双』連続インタビュー特集ページはこちら
DLC第1弾のインタビューはこちら
DLC第3弾のインタビューはこちら
開発を終えてのファイナルインタビューはこちら


<プロフィール>

コーエーテクモゲームス ディレクター
臼田 浩也さん

3DS『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ』から引き続きディレクターを務める。


 

ナバール、ミネルバ、リンダをプレイキャラクターに選んだ理由は?

臼田 ナバールはすでにNPCとして参戦していましたから、プレイアブル化しない理由はないですよね。次にペガサス3姉妹の名前も挙がりましたが、ペガサスナイトはもうたくさんいましたし、まずは長たるミネルバを、と。
あとは武器種のバランス的に斧キャラを足したかったというのがありました。『新・暗黒竜と光の剣』からの参戦であれば斧を持てますし、ドラゴンナイトを加えるという意味でもミネルバとなりました。
そして、3人目には魔道書を考えていて、変化球でニーナ様なんていう話もあったのですが、オーラなど原作再現の魔法もできることから、リンダを選出しました。ほかにもジェイガン、ドーガ、ゴードン、マリク、アベル、カインと候補はいたのですが、武器種のバランスなども考えるとこの中から誰かだけを選ぶというのができず、アリティア勢は外す形を取りました。

DLC参戦キャラクター1
ナバール 初期兵種:傭兵 使用武器:剣
CV:子安武人

背負ったキルソードの二刀流を駆使し、素早い動きで敵を翻弄する。キャラクタースキルである「孤高」は、ダブルを組んでいない状態だと敵に与えるダメージがアップする。原作ではサムスーフ山脈に巣くう山賊団“サムシアン”に雇われていた素性不明の凄腕の傭兵。シーダの身を挺した説得により、マルスたちに協力する。その実力は折り紙付きで、タリス王国の傭兵団長オグマと並び称される。

ナバール制作時のエピソード。苦労した点や見どころについて

臼田 ナバールについては傭兵枠としての参戦です。オグマとどっちを取るかという議論はありましたが、ヒストリーモードでデビルマウンテンのあのシーンをやりたかったというのが大きいです。そのためにヒストリーモードを思いついたと言っても過言ではないですね。『FE無双』の企画書にも「その剣でわたしを好きなようにして〜女に切りつける剣は持ってはおらぬ」ということをやるモードですと、書いてありました(笑)。
ナバールの制作で苦労したのは会話シーンですね。本編でも台詞はある程度ありましたが、やはりナバールがみんなと和気あいあいとするわけにはいかないので、絆会話もナバールは終始クールです。感情の起伏は少ないですが、ナバールなりに絆が深まっているところを感じ取ってもらえれば幸いです。
そしてナバールの見どころはリンと同様に素早い剣撃で敵を殲滅する爽快感だと思います。アクション的にもかなりの強キャラなので、スキル「孤高」を付けてナバール一人旅などやってみてもらいたいです。


 

DLC参戦キャラクター2
ミネルバ 初期兵種:ドラゴンナイト 使用武器:斧
CV:佐倉綾音

精鋭竜騎士や天馬騎士が集う、マケドニア王国の第一王女。王族としての誇りと正義を重んじながら、ドラゴンに乗り専用武器オートクレールを手に戦場を駆る。キャラクタースキル「アイオテの盾」は、あらゆる特攻ダメージを無効にする。原作では、兄ミシェイルを野望の道へと誘い込み妹マリアを人質にとるドルーア帝国こそが敵であると考え、アカネイア同盟軍に味方する。パオラ、カチュア、エストのペガサス三姉妹が所属する白騎士団を率いる。
絆会話からはサクラのことを妹のマリアと重ねている様子がうかがえる

一番力の強いキャラ。ミネルバの制作秘話

臼田 ミネルバはやはり「赤い竜騎士」としての武人らしさ、マケドニアの王女としての気品というところを意識して制作にあたりました。最初は気品を少し強めにしてデザインや台詞などを書いていったりもしたんですが、どうもしっくり来なかったので武人らしさを一番に調整していきました。すでに『FEヒーローズ』(iOS/Android)で新しいイラストが出ていましたから、そこも少し意識してデザインをしましたね。武器も今回は『新・暗黒竜と光の剣』からオートクレールを持っての参戦なので、覚醒奥義ではドラゴンランスからデザインした槍を持たせたりしています。
ミネルバは原作でのパラメータを参考にして、軍で一番魔力が低いキャラとなってしまったのですが、代わりに軍で一番力の高いキャラとなりましたので、力こそすべてな方にはオススメのキャラクターです。


 

DLC参戦キャラクター3
リンダ 初期兵種:魔道士 使用武器:魔道書
CV:瀬戸麻沙美

アカネイア聖王国大司祭ミロアの娘にして、魔道書を使いこなす魔道士。父をガーネフに殺害された際に、光魔法オーラを受け継ぐ。キャラクタースキル「才覚」は、三すくみの相性に関係なく、必殺の連撃で覚醒ゲージを溜めることができる。原作ではオーラを操り、仇敵であるガーネフを追う。
絆会話より。レオンとリンダが魔道書を交換し、お互いの呪文に挑戦?

未登場の魔法もサク裂。 リンダのエピソード

臼田 リンダは足元のセクシーさがウリだと思いますので、本編の反省を活かして今回はローブの下に履いているものも気を使ってデザインしました。ローブもどこまで揺らせるかチャレンジをしたのですが、あまりハダけさせるわけにもいかず現状の形となりました。あとは辛い過去を持ちながら前向きに生きている持ち前の明るさも魅力だと思いますので、そういったところも絆会話などから感じてもらえるとうれしいです。
リンダはイベントシーンや奥義などでオーラを放った際、ローブの裾を押さえますが、その再現などはスタッフたちのコダワリです。アクションでもスターライト、リザイア、ブリザーなど、今までになかった魔法を繰り出しますのでその辺も注目してください。


 

「追加ヒストリーマップ」この原作マップを選んだ理由は?

臼田 まず「デビルマウンテン」は、これは言わずもがなでやるべきマップだと思います。原作のナバール加入マップであり、あの有名なシーダとのやり取りも存在しますから。先ほども言いましたが、このシーン再現をやりたくてヒストリーモード自体を思いついたぐらいです。  次の「プリンセス・ミネルバ」もミネルバの加入マップですよね。会話的には加入時やクリア時のものはもちろん、ほかのシーンからもミネルバの人となりが出来るだけ分かるように会話を集めて構成しました。
リンダの「ノルダの市場」もリンダの原作加入マップになります。そういえばミネルバが仲間になる次の章でリンダも仲間になるんですよね。リンダも元の章の流れを汲みながら、キャラ性が分かるような会話を集めて構成しています。『暗黒竜と光の剣』のキャラクターは少ないので今回も代役を選出しているのですが、このマップのならず者とジェイクの代役の当て方はわりと気に入ってます。
原作で仲間が加入するマップのオマージュだ


 

「追加衣装」花嫁・花婿……ついて教えて!

臼田 単純にシーダにも花嫁衣装を着せてあげたかったというのと、唯一の公式カップルであるシーダとマルスの晴れ姿を見たい、というのもありました。『ヒーローズ』でも花嫁姿のシーダはいますが、タキシード姿のマルスはいないんですよね。ですので、インテリジェントシステムズさんにお願いしてマルスの「花婿」を作らせていただきました。
さらに、そこに参列しているという形でチキにも可愛いドレスを着させてあげよう。ということで、チキにも追加衣装を用意しました。2人を祝福する意味でも「とにかく可愛らしい」をテーマにデザインしたのがチキの「カラードレス」です。
左から、カラードレス(チキ)、花嫁(シーダ)、花婿(マルス)、ソードマスター(リン)。ちなみにリンの追加衣装は『FE 覚醒』で登場した「異界のリン」のもの


 

最後に、そのほかの注目ポイント!

臼田 今回のDLC第2弾では、待望の「アイオテの盾」がミネルバのスキルとして追加されます。これで他の飛行タイプのキャラもかなり活躍の場を広げるんじゃないでしょうか。ナバールの「孤高」もダブルは使わずに多地点を攻めるタイプの人には常用出来ますし、リンダの「才覚」も弓や魔道書のキャラが回復アイテム以外で覚醒ゲージを溜める手段を手に入れられるので、有用だと思います。
また、無料アップデートでも出撃メンバー全員に絆のお守りの効果を発揮する「絆の祝福」が追加されたり、武器特性として「必殺特化(スタンゲージを削りやすくなる)」、「対空特化(打ち上げた敵に対して与えるダメージ増加)」も追加されました。
そのほかにも、不具合の修正やUIとしても杖を使えるキャラにアイコンを表示したり、進撃画面での各種情報へのアクセスをしやすくしたりと細かい修正も行っています。やっとポーズ画面を閉じたときに勝手にキャラチェンジする不具合が直せました。今後も可能な限り皆様からの声には応えていきたいと思いますので、今後とも『FE無双』をよろしくお願い致します。

発表時からのインタビュー特集はこちら
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関連リンク
ファイアーエムブレム無双 公式サイト


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